宮簀媛命の父、1月5日に初えびす、新生児に神託に名を付ける信仰
[住所]愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1
[電話]052-671-4151 - 熱田神宮

上知我麻神社(かみちかまじんじゃ)は、愛知県名古屋市熱田区神宮の熱田神宮境内にある神社。『延喜式神名帳』にある「上知我麻神社(尾張国・愛智郡)」に比定される式内社(小社)。

参拝すれば、御朱印を頂ける。授与所は、八剣宮と共通。

創建は大化3年(647年)と伝わる。御祭神は乎止與命(おとよのみこと)。同じく熱田神宮の境内社である下知我麻神社の御祭神である真敷刀俾命の夫にあたり、日本武尊の妃である宮簀媛命の父神である。

もとは、第一鳥居の南300メートルの市場町にあったが、都市計画によって、道路区域内に入るため、昭和24年(1949年)12月に正参道入口左側に移築。

市場町に鎭座する前には別の場所にあったが、焼失したため、市場町の文殊堂に配祀された。さらに昭和40年(1965年)12月、八剣宮の南西にあたる現在地に新本殿が建てられた。

熱田七社の一社であり、江戸時代は「源大夫社」と称され、現在に至るまで「熱田の地主神」として崇められ、後述の名氏子の特殊信仰につながる。

文殊堂に配祀された経緯もあってか、知恵の神ともされ、当社神自体が文殊様として崇敬され、現在は合格祈願の絵馬奉納など篤く信仰されている。

両脇に、大国主社(大黒様)、事代主社(恵比須様)が奉斎され、毎年1月5日はこの両社の祭「初えびす」がある。

商売繁盛・家内安全を願う人々で盛大な賑わいを見せ、正月の風物詩として知られている。

また、当社に伝わる「名氏子(なうじこ)」は、特殊信仰として受け継がれている。新生児の名前をつける際、神託により一字を神からいただくもの。

その文字をもとに名付けをされた子は、名氏子として、毎年11月15日、無事成育を感謝する名氏子祭が執行される。命名祈祷は毎日受け付けている。

市内南区本星崎町宮西には星宮社があり、その境内社に上知我麻社がある。知我麻社(ちかまやしろ)とも称され、御祭神は伊奈突智翁命。一説に大己貴命・乎止與命の2柱。

第34代舒明天皇9年(637年)8月の創始で、現在の笠寺小学校にあたる星崎城の地にあったが、この城が陥落して後、現在地に移転したと伝える。

星宮社の境内社は他に下知我麻社もあり、当社と下知我麻神社は、この星宮社の境内社を遷座したものという説がある。

【ご利益】
商売繁盛、家内安全、学業・受験合格
上知我麻神社 愛知県名古屋市熱田区神宮
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