桃山期と江戸中期の技法が混ざる本殿、大スギ、安房国司祭に参加
[住所]千葉県館山市大井1129
[電話]0470-22-9009

手力雄神社(たぢからおじんじゃ)は、千葉県館山市大井にある神社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

伝承によれば、初代神武天皇元年に忌部氏が祀ったことに始まるという。主祭神は天手力雄命

ただし、創建は奈良時代の養老2年(718年)とも。安土桃山時代の天正12年(1584年)には里見義頼の寄進により社殿が改築された。

江戸時代までは大井大明神と呼ばれ、里見氏、次いで江戸幕府からも崇敬を受け、社領を安堵された。

現在の本殿は天正12年(1584)の棟札がある三間社流造。元禄16年(1703年)の元禄大地震で損壊したのを宝永年間(1704年-1710年)に修築したもの。

もとは柿葺だったが、現在は桧皮葺。柱などの軸部は朱塗、彫刻は極彩色で、彩りよく仕上げている。

向拝の虹梁や蟇股、木鼻彫刻、脇障子や妻飾などは江戸中期の特色を示しているが、身舎の組物、蟇股、垂木の反り、手挟の先端や通肘木の地紋彫などは桃山時代の特色。

二つの装飾技法が入りまじった独特の雰囲気を出している。県の有形文化財に指定されている。

現在は、相殿神に天御中主命・太田命を祀るという。

例祭は10月9日で例大祭。9月の敬老の日の前の土曜・日曜日に行われる鶴谷八幡宮の祭礼である安房国司祭に参加する。

八幡の祭、やわたんまち、やーたんまっちとも呼ばれるこの祭で、当社からは神輿1台が参加する。

境内には、推定樹齢700年、目通り4.5メートル、樹高35メートルの大スギがあり、「手力雄神社の大杉」として、市の天然記念物に指定されている。

【ご利益】
スポーツ・技芸上達、身体壮健
手力雄神社 千葉県館山市大井
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