母を祀る諏訪大社上社の境外摂社、4月27日の例祭はどぶろく祭り
[住所]長野県茅野市本町東15
[電話]-

御座石神社(ございしじんじゃ)は、長野県茅野市本町東にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

諏訪大社上社の境外摂社である。正しくは「ごさんしょ」と読むとも。

社名の「御座石」については古来一定の用字がなく、『諏訪大明神画詞』の諸写本に「御沓石宮」「御座居所」「御斎所宮」などとある。

また、『年内神事次第旧記』には「御最所」、『諏訪神社祭典古式』には「御座石宮」、『諏訪上社物忌令』には「御座石」とある。

拝殿前の石に鹿の足跡といわれる窪みがあり、社地の入口に御履石という大石が残っている。

『諏訪神社明細帳』によれば、高志沼河姫神が高志(越)の国から鹿に乗って大門峠を越えて来たので、今に御座石に鹿の足跡が残っているのだという。

諏訪大社の系列ではあるが、当社は女神で、かつ建御名方神の母神であるため、御柱は立てられず、曳いてきた柱を用いて鳥居を作るという。

例祭は4月27日。どぶろく祭りで知られる。その起源は遠く中世、鎌倉時代の嘉禎4年(1238年)の史料に「矢ヵ崎祭」と記載されたものがそれである。

近世になると独活祭と呼ばれるようになり、現在のようにどぶろく祭りと呼称されるようになったのは昭和の時代に入ってからである。

氏子たちは前年の秋から祭りの準備を始める。まず鹿肉を準備し、腐らないよう塩漬けし、どぶろくは、氏子たちの中から選ばれた3人の当番が、4月中旬頃から境内の濁酒醸造蔵で造りに入る。

当日10時になると行列がしつらえられ、犬射原・大歳の二社へ向けて、どぶろく奉納に出発。11時半頃に当社に戻る。

来賓受け付けや本町商工会のテントが設置され、どぶろくまんじゅうの売店が出る。この売店が一般者用のどぶろくの賞味所となっている。

当日は、市長も、国会議員も、諏訪大社宮司も当社のどぶろくに舌鼓を打ちながら賞味する。

境内には、石仏が並び、石祠や石碑があって、境内社の小祠にも御柱が立っている。「諏訪七石」の一つ「御座石」がここにあるとされてるが、不詳。

【ご利益】
安産・子育て、事業成功、酒造
御座石神社 長野県茅野市本町東
【関連記事】
全国各地のどぶろく祭り - 主にどぶろく醸造許可の神社で参拝者に振舞う祭りがある神社
諏訪大社・上社本宮 - 日本最古の神社の一つ、守屋山北麓に鎮座、社殿6棟が重文
諏訪大社・上社前宮 - 諏訪の祭祀の発祥地にして、諏訪地方の政治の中心地
長野県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、長野県に鎮座している神社の一覧