香取神宮と深い関係にある物部の社、郡唯一の式内で匝瑳大明神
老尾神社 千葉県匝瑳市生尾75
[住所]千葉県匝瑳市生尾75
[電話]-

老尾神社(おいおじんじゃ)は、千葉県匝瑳市生尾にある神社。現在は八重垣神社の兼務神社で、参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 下総国 匝瑳郡「老尾神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

社伝によれば、第10代崇神天皇7年の創建。社号の老尾は、地名の生尾と同音同義だという。

香取神宮の御祭神である経津主命の御子神阿佐比古命を主祭神とし、磐筒男命・磐筒女命・国常立命を配祀する。その他、物部小事を御祭神とする説もある。

匝瑳郡唯一の式内社であり、下総国のうち、下海上国造の領域の式内社は当社の他は香取神宮のみで、匝瑳郡惣社とされ、匝瑳大明神と称された。

匝瑳郡は、物部小事の坂東を征した功勳により建郡されたとされ、小事の子孫を称する物部匝瑳氏が足継・熊猪・末守の3代にわたって鎮守将軍に任ぜられた。

また、香取神宮の摂社に匝瑳神社があり、この摂社の造り替えは、古くは匝瑳郡の役であったともされる。

さらに当社の祀官は香取氏であり、私穀を陸奥国鎮所に献じた功績により外従五位下を授けられた香取連五百嶋は匝瑳郡に居住した。

あるいは年老いて大禰宜を辞した後、匝瑳郡に引退したともされ、どちらにしろ香取神宮との関係が指摘される。

つまり、常陸国信太郡と同じように、当社を媒介として、改めて香取神宮と物部氏との関係が説明できうるものとしても、当社の存在は貴重。

南北朝時代の正平24年(1369年)に社殿を焼失し、千葉氏によって再建された。以降、千葉氏の保護を受けたが、千葉氏の衰えとともに当社も衰退した。

明治6年(1873年)10月に郷社に列格した。

社殿の後方左側には、市指定の天然記念物である神木杉がある。神域全体として、市の史跡に指定されている。板碑も市指定文化財。

【ご利益】
地域安全、地域振興、産業振興
老尾神社 千葉県匝瑳市生尾
【関連記事】
千葉県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、千葉県に鎮座している神社の一覧
老尾神社 千葉県匝瑳市生尾の御朱印