神代に鎮座、平安期に筥崎宮を勧請、琵琶島城主宇佐美氏の崇敬
鵜川神社(新潟県柏崎市宮場町4-9)
[住所]新潟県柏崎市宮場町4-9
[電話]0257-22-3591

鵜川神社(うかわじんじゃ)は、新潟県柏崎市宮場町にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「鵜川神社(越後国・三島郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

神代の創祀と伝わる。主祭神の鵜葺草不合尊がまず鎮座し、品陀和気尊は平安時代の弘仁2年(811年)、筑前国の箱崎八幡宮を勧請したという。

当初、八社大神・八幡大神と併称して二殿を祀ったが、後に現社号に改称したという。『延喜式』前までの改称か。

南北朝時代の応安元年(1368年)、宇佐美祐益が伊豆国から琵琶島城に入って以来、当社が城の東北に当たるため、鬼門守護として信仰された。

永正5年(1508年)8月17日、越後守護代長尾為景より18貫文の寄進があった。

しかし、天文2年(1533年)、上条城城主上杉定憲により焼失。永禄7年(1564年)には琵琶島城主宇佐美定満が死去、社運が衰退した。

江戸時代直前、慶長3年(1598年)12月23日、堀直政が参詣し、黒印地3反を寄進した。江戸期は八幡宮と称したが、天明2年(1782年)6月、吉田家より現社号の許可を受けた。

御神木にケヤキがある。当社のケヤキも堂々としたものだが、ただし、「鵜川神社のケヤキ」として有名なのは、市内新道にある同名神社

境内社に、出雲大社(大国主神事代主神)・稲荷神社(倉稲魂命・大田命・大宮姫命)・諏訪神社(健南方命)・風薬師神社(少彦名命)がある。

安永7年(1778年)に奉納された住吉丸・十六反帆・五百石船を描いた船絵馬が伝わる。越後名屋町(納屋町)の名が記されている。市指定文化財。

式内社「鵜川神社」の論社は他に、高柳町の黒姫山山頂とその里宮である黒姫神社、先の新道と野田に鵜川神社がある。

いずれも黒姫山を水源とする鵜川沿いにあり、当初は鵜川自体を信仰する自然崇拝的なものが初源で、その後は水神など水を司る神が祀られたとの指摘もある。

当社の鵜葺草不合尊は、名に「鵜」がある他、海神の娘・豊玉姫命の子であり、妻は、やはり海神の娘で、豊玉姫命の妹である玉依姫命だから、水とのつながりは濃い。

【ご利益】
平穏安寧、水難除け、海上安全、厄災除け
鵜川神社(宮場町) - 神代に鎮座、平安期に筥崎宮を勧請、琵琶島城主宇佐美氏の崇敬
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