徳島、承久の乱で配流の鳥羽皇子の乳母を祀る、乳イチョウが天然記念物
[住所]徳島県板野郡上板町瀬部763
[電話]088-694-6814 - 上板町教育委員会

乳保神社(にゅうほじんじゃ)は、徳島県板野郡上板町瀬部にある神社。御朱印の有無は不明。

一説によれば、鎌倉時代の承久の乱(1221年6月、承久の変)で、この地に流された鳥羽皇子なる人物の御子の乳母を祀ったものだという。

この時代はすでに皇子は親王と呼ばれ、鳥羽皇子はそのものでは確認できない。

そういう名ではなく、事件の首謀者とされ、隠岐に流され、今は隠岐神社で祀られる後鳥羽上皇の皇子の意か。

阿波国に配流となった後鳥羽院の皇子に、土御門上皇がおり、阿波神社で祀られている。土御門上皇の乳母、なのかもしれない。

他に、後鳥羽院の皇子で配流になったのは順徳天皇(佐渡)、六条宮(但馬)、冷泉宮(備前)が確認されている。

順徳天皇については、山形県尾花沢市の御所神社などで、伝承が語り継がれている。

なお、大阪の島本町には、第82代後鳥羽上皇、第83代土御門天皇、第84代順徳天皇の三天皇を祀る水無瀬神宮がある。

御祭神は木花咲耶姫命。かつては樫山神社と称したが、江戸時代の寛政年間(1789年-1801年)の末ごろに、御神木のイチョウにちなみ現社号に改称した。

この御神木「乳保神社のイチョウ」が当社の代名詞であり、国の天然記念物に指定されている。

樹高22メートル、目通り幹囲17.2メートル、推定樹齢1000年。つまり、当社が創建されるのを見届けた、というよりも、この御神木があったから創建された、のか。

コブのように垂れ下がった木根の形が、人や動物の乳房に似ていることから、「乳イチョウ」とも呼ばれており、当社名の由来ともなった。

乳母、乳保、乳と、どこまでも乳。御祭神の御神徳を考えれば、子育てや子供の無事・壮健な成長のご利益が大きそうだ。

【ご利益】
安産、子育て、身体壮健、リフレッシュ
乳保神社 - 徳島、承久の変で配流の鳥羽皇子の乳母を祀る、乳イチョウが天然記念物
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