三島大明神・三島新宮、江戸期に証拠が発見され式内社に認定
阿沼美神社(愛媛県松山市平田町宮内983)
[住所]愛媛県松山市平田町宮内983
[電話]089-978-1873

阿沼美神社(あぬみじんじゃ)は、愛媛県松山市平田町宮内にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 伊予国 温泉郡「阿沼美神社」に比定される式内社(名神大社)の論社。近代社格では郷社。

社伝によれば、当地は第12代景行天皇の皇子で、伊予御村別氏の祖である武国凝別命、日本武尊の子で伊予別君の祖である十城別王が居住した場所だという。

歴代の伊予別君が阿沼美神を祀っていたとされる。

その後、河野氏が大山祇神を合祀して、阿沼美三島大明神と改め、後に阿沼美三島新宮と称した。

しかし、河野氏滅亡後は単に「三島新宮」と呼ばれるようになったという。安土桃山時代の文禄年間(1592年-1596年)に社殿が造営された。

江戸時代になり、天明2年(1782年)、本殿より「阿沼美三島新宮」という棟札が見つかった。

さらに天保4年(1833年)、社前にある神橋の地下から、延文5年(1360年)のものとされる「阿沼美宮」と彫られた石額が掘り出された。

そこで、翌天保5年(1834年)、吉田家から式内社とする裁許を受け、社号を改めた。明治4年(1871年)、郷社に列した。

御祭神は、大山祇命・月読命高龗神・雷神。例祭は10月4日。

境内の摂末社に、貴布祢神社・十六皇子神社・神殿神社合殿、阿奈波大明神・稲荷神社・多賀大神宮合殿がある。

なお、式内社「阿沼美神社」の論社は他に、味酒町に同名の神社がある。

【ご利益】
五穀豊穣、祈雨、家内安全
阿沼美神社(平田町) - 三島大明神・三島新宮、江戸期に証拠が発見され式内社に認定
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