宇佐発祥、奈良期に隼人教導のため大隅に遷座、五十猛命を祀る式内
[住所]鹿児島県霧島市国分上井898
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韓国宇豆峯神社(からくにうずみねじんじゃ、韓國宇豆峯神社)は、鹿児島県霧島市国分上井にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 大隅国 囎唹郡「韓国宇豆峯神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社

創建年代は不詳だが、『宇佐記』によれば、「第29代欽明天皇32年(571年)癸卯2月豊前国宇佐郡菱形池の上小椋山」にて鎮祭した。

『続日本紀』に大隅国設定の翌年である和銅7年(714年)に豊前国から200戸の民を隼人教導のため移住させたとある。

この奈良時代の宇佐から大隅への遷座に際して、当地の宇豆峯(現 宇土門)の絶頂に奉遷・鎮斎されたと考えられている。

国司が「祭祀が不便」と進言したため、麓の現在地である小字内門に遷座したのが、戦国時代の永正元年(1504年)12月だという。

なお、字名はもとの鎮座地の宇豆門の転化だという。韓国大明神、韓国様と称された。

御祭神の五十猛命は木の神であり、父神である須佐之男命と一緒に日韓両国を往来。社名の「韓国」はこの事跡にちなみ、また、「宇豆峯」は山林の美称だという。

島津家の崇敬も篤く、特に16代当主島津義久、薩摩藩4代藩主島津吉貴が尊崇したと伝わる。藩費によって式年の造営が行われた。

明治4年(1871年)5月に県社に列し、現在の社殿は明治40年(1907年)に改築され、その後修繕を加えたもの。例祭は9月9日。

なお、あまり有力視されていないが、式内社「韓国宇豆峯神社」の論社として他に、市内国分敷根の剱神社がある。

【ご利益】
木の神、山林の神、自然の恵み、五穀豊穣
韓国宇豆峯神社 - 宇佐発祥、奈良期に隼人教導のため大隅に遷座、五十猛命を祀る式内
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