村岡城址近くに鎮座、平安期に鎌倉景政の祖・平良文が創祀
御霊神社(神奈川県藤沢市宮前560)
[住所]神奈川県藤沢市宮前560
[電話]045-311-5401 - 大綱金刀比羅神社

御霊神社(ごりょうじんじゃ)は、神奈川県藤沢市宮前にある神社。村岡御霊神社、宮前御霊神社とも。現在は大綱金刀比羅神社の兼務社である。参拝すれば、御朱印を頂ける。

平安時代の天慶3年(940年)、村岡五郎良文(平良文)が平将門の討伐祈願のために山城国洛中の御霊神社を勧請して創建した。御祭神は、早良親王(崇道天皇)。

平良文の居城だった村岡城址の近くにあることから、平良文に関連する神社の総本社ともみなされ、当社から御分霊したとされる神社が県内に16社あるという。

・梶原 鎌倉市梶原の御霊神社
・坂下 鎌倉市坂の下の御霊神社
・長尾 横浜市栄区長尾台の御霊神社
・汲沢 横浜市戸塚区汲沢町の五霊神社
・川名 藤沢市川名の御霊神社
・田浦 横須賀市田浦の神明社に合祀
・長江 葉山町長柄の御霊神社
・田谷 横浜市栄区田谷町の御霊社
・原宿 不詳
・深谷 横浜市戸塚区深谷町の三島神社の相殿
・葛野 横浜市泉区中田南の山神後神社とも。中田北に御霊神社
・玉縄 鎌倉市植木の諏訪神社に合祀
・田村 平塚市横内の御霊神社
・大庭 旧大庭神社熊野神社とも
・保野 横浜市戸塚区東俣野町の八坂大神
・衣笠 横須賀市小矢部の衣笠神社に合祀

この他、当社との関係は不明だが、当社の説明の中に出てくる御霊社としては、戸塚区新橋町、小雀町横須賀佐原泉茅ケ崎市南湖逗子市沼間厚木市戸田、伊勢原市上粕谷・下粕谷、藤野町佐野川羽鳥が出てくる。

「伊勢原市上粕谷、下粕谷」は、同市上粕屋・下粕屋のことか。下粕屋に該当する神社はない。上粕屋には、上粕屋神社と、上粕屋790上粕屋3103に五霊神社がある。

当社近辺に良文の館があったとされ、良文の子孫とされる鎌倉権五郎景政もこの地に住したと考えられている。後世、鎌倉権五郎景政も当社に合祀された。

鎌倉時代になり、幕府5代執権北条時頼の命により、葛原親王・高見王・高望王が合祀されたと伝えられている。

葛原親王は桓武天皇の第三皇子で、高見王はその子、高望王はその孫にあたる。高望王の子が平良文となる。

御神体や社殿が崩壊したため、江戸時代前期の慶安元年(1648年)に再興したという。その後寛政8年(1796年)に拝殿と御居殿を改築し、さらに万延元年(1860年)に本殿と拝殿を再建した。

昭和50年代(1975年-1984年)、氏子によって本殿・拝殿、境内、正面階段を整備・改修し現在に至っている。

例祭は9月18日。近年は原則として9月第2日曜日に行なう。前夜祭にぼんぼり飾りに灯が入れられ、当日は湯花神楽奉納、御供物の餅投げなどが行われる。

相州村岡七福神の寿老人も祀る。境内社に、十二天王・疱瘡神・七面宮や、矢竹稲荷大明神がある。笹折矢竹稲荷大明神とも。

鎌倉権五郎景政が後三年の役の際に片目を射られた矢を射返して敵を討った、その矢を地に刺すと矢笹が生えてきたので矢竹稲荷を祀ったという。

【ご利益】
諸願成就
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