神武天皇期に創建された高麗社、4月に山神輿、2年に1度の7月に「御船祭」
[住所]神奈川県中郡大磯町高麗2-9-47
[電話]0463-61-1146

高来神社(たかくじんじゃ、高來神社)は、神奈川県中郡大磯町高麗にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

高麗神社とも。一説に社名は、朝鮮半島にあった高句麗からの渡来人に由来するといわれる。

中世の戦乱等により書物が焼失したため起源は明らかでないが、初代神武天皇の時代の創建とする記録があるという。

第11代垂仁天皇朝に神皇産霊尊天津彦穂邇々伎尊を御祭神とし、第27代安閑天皇2年(533年)、神功皇后応神天皇を合祀した。

奈良時代の養老元年(717年)、高麗寺別当の所管となる。相模国淘綾郡(高麗寺領)高麗寺村、のち高麗村、大磯町高麗に位置した。

かつては高麗山の山頂に上宮があって高麗権現社といい、右の峰に白山権現を、左の峰に毘沙門天を勧請して「高麗三社権現」と称した。

また、古来武門の信仰が篤く、鎌倉時代に将軍源頼朝が正室北条政子の安産祈願をして、戦国時代には後北条氏がわずかな領地を寄進したという文献があるという。

天正19年(1591年)、徳川家より朱印地100石を与えられ、寛永年間(1624年-1645年)には東照大権現(徳川家康)を併祀した。

明治元年(1868年)、神仏分離令により廃寺となった高麗寺から分離され高麗神社となる。明治6年(1873年)に郷社に列する。

明治30年(1897年)、戦国時代に相模国大住郡に新設された「高来郷」にちなみ、現社号に改称した。明治40年(1907年)、神饌幣帛供進神社に指定される。

例祭は4月17日で、春季例祭。この日に近い金曜日が上宮渡御、日曜日が本社還御。山神輿と呼ばれ、裏にある険しい登山道の男坂の急斜面を一直線によじ登る。

7月18日に近い日曜日が夏季大祭で、西暦偶数年は舟形山車が出され「御船祭」とも呼ばれる。

大磯浦の漁夫「蛸之丞」( たこのじょう)が海へ漁に出ると、海の中から光が発し、波間から一匹のタコが現れた。

そのタコは船に上がると不思議と光輝く千手観音に姿を変え、高麗寺に奉納された。これが御船祭の起源で、700年以上の歴史と伝統を誇る。

かつては海上渡御されたが、現在は船形山車が町内を曳かれ、高麗権現や千手観音が海中から引き揚げられた由来を伝える船歌や木遣唄が歌われる。

【ご利益】
水難除け、海上・交通安全、大漁満足・商売繁盛など
高来神社 - 神武天皇期に創建された高麗社、4月に山神輿、2年に1度の7月に「御船祭」
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