7月の船祭りが有名なキノミヤ信仰の社、源頼朝が腰掛石を奉納
[住所]神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴1117
[電話]0465-68-0066

貴船神社(きふねじんじゃ)は、神奈川県足柄下郡真鶴町にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

大国主神事代主神少彦名神を祀る。社名に関わらず、京都市の貴船神社からの勧請ではない。

平安時代、宇多天皇の寛平元年(889年)6月15日、三ツ石(真鶴岬)の沖に現れた木像12体と書状を社家平井家の祖先が発見し、社殿を建てて村の鎮守としたのに始まる。

従来貴宮大明神と称され、古来真鶴の鎮守で、漁業や海上安全の守り神ともされ、人々の篤い信仰を受けた。真鶴の地主神は「市倉明神」で、現在は当社に合祀されている。

相模・伊豆海岸地方に多い来宮(きのみや)と同じ系統だという。いわゆるキノミヤ信仰。

治承4年(1180年)に行われた石橋山の合戦に敗れた頼朝は、敵より敗走する際に休憩した岩を「頼朝の腰掛石」として奉納したという。

現在も境内には頼朝腰掛石が安置されている。その後も、歴代領主の崇敬が篤かったという。

天保5年(1834年)7月7日、失火のため社殿が焼失、嘉永元年(1848年)5月に新築した。

明治元年(1868年)、現社号に改称、明治6年(1873年)7月には郷社に列した。明治42年(1909年)10月、幣饌料供進神社に指定された。

大正12年(1923年)の関東大震災から復興するにあたり、境内を拡張、昭和10年(1935年)に現在地に社殿を移転、昭和38年(1963年)、本格的な造営が完成した。

嘉永元年(1878年)作の清朝二十四孝の彫刻十三面など、拝殿内部の彫刻一切は、幕末の巨匠江奈の半兵衛の名作である。

例祭は7月27日・28日で、神輿の海上渡御は日本三船祭りの一つとして名高く、これを含む「貴船神社の船祭り」は県無形文化財、県無形民俗文化財を経て、現在は国の重要無形民俗文化財に指定されている。

境内社として、船玉龍神社、山神社、祖霊社、稲荷社、粟島社がある。心願成就石や厄除厄払門もある。

【ご利益】
縁結び、海上・交通安全、大漁満足(公式HP
貴船神社(真鶴町) - 7月の船祭りが有名なキノミヤ信仰の社、源頼朝が腰掛石を奉納
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