源氏再興のため平安末期に創建、頼朝が「叶大明神」と尊称、虎踊り
[住所]神奈川県横須賀市西浦賀1-1-13
[電話]046-841-0179

叶神社(かのうじんじゃ)は、神奈川県横須賀市西浦賀にある神社。近代社格では郷社。西叶神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は、誉田別尊と、比売大神・息長帯比売命(神功皇后)。例祭は9月15日。

伊豆国で配流の身だった源頼朝と知遇を得た北面武士出身の僧・文覚が、源氏再興のために養和元年(1181年)、石清水八幡宮を当地に勧請し創建。

源氏再興成就した頼朝が文治2年(1186年)、再興が「かなった」として、叶大明神と尊称したと伝えられる。

別当寺は、山号虚空山、院号感応院、寺号西栄寺と号し、古義真言宗で、江戸時代は逗子の延命寺の末寺だった。

本尊は不動明王だったが、古くは文覚上人自刻の虚空蔵菩薩であったと伝える。

元禄5年(1692年)、江戸幕府の行政政策により、浦賀は東西の浦賀村に別けられた。

それ以降、あるいは正保元年(1645年)との説もあるが、東岸の東叶神社に御分霊を勧請したという。東西の叶神社は、浦賀の港を行き来する「浦賀の渡し」で結ばれている。

社殿は江戸時代後期の天保8年(1837年)に焼失し、天保13年(1842年)に再建され、現在に至る。

権現造で、彫刻装飾は安房国千倉の代表的な彫刻師であった後藤利兵衛義光の作。社殿を取り巻く総数230を超える彫刻が有名。

兼務神社に、川間の榊神社大六天、浜町の為朝神社などがある。ただし、当社自身も走水神社の兼務社であるため、いずれも本務は走水神社となるか。

6月中旬の土曜日、為朝神社の例祭で奉納される「虎踊り」は享保5年(1720年)から伝えられているといわれ、県指定無形民俗文化財。

社殿の裏山には、文覚畑と呼ばれている所があり、文覚上人の庵室の跡と伝えられる。

また、社殿の右手下に「明治天皇駐輦跡」がある。これは、明治14年5月18日に明治天皇が観音崎砲台建設を視察した際、当時この場所にあった浦賀西岸学校の二階の一室で休息したことを記念して建てられた碑。

当社の狛犬は、いずれも口を開けているように見え、一方の東叶神社の狛犬はいずれも口を閉じているように見えるため、東西で一対となっているとの説がある。

当社の勾玉を、東叶神社のお守り袋に納めて身につけていると、恋愛をはじめ、様々な良縁を結んでいただけるともいう。

【ご利益】
願いが叶う、良縁・縁結び(公式HP
叶神社(西浦賀) - 源氏再興のため平安末期に創建、頼朝が「叶大明神」と尊称、虎踊り
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叶神社(西浦賀)の御朱印