伊奴寝子社（いぬねこしゃ）は、神奈川県座間市座間の座間神社境内にある神社。平成24年（2012年）8月に創建された全国でも珍しいペットたちのための神社。日本で唯一とされる。御朱印の有無は不明。

その名称により、犬猫専用の神社という印象を受けるが、「すべての愛しい生き物たちをお守りするための社」である。

創建当初、「伊奴寝子神社」と表記されていたが、平成25年（2013年）夏頃、現在の表記に改られた。

専用の鳥居をくぐり参道の右に犬、左に猫の石座像が向かい合って配され、正面に台座を含め人の背丈ほどの高さの社殿が設置されている。

社殿の内部には円形の小さな鏡が祀られている。また、社殿の右傍に蚕神社が併設されている。

蚕神社は、かつて畜産や養蚕が盛んな頃、座間神社の境内に家畜などを疫病から守護するため設けられた。

いつしか時代が変遷し、現代では犬や猫などのペットを家族の一員とし愛情を注ぐようになったため、蚕神社の形を変えて新たに当社を創建した。

案内板では蚕神社の別名を当社としている。蚕神社は現在の当社の創建以降に座間神社境内の寄宮（よせみや）より転社されている。

なお、当社はペット同伴で参拝可能である。境内にある「犬」「猫」像を手の平でさすると願いが叶えられるという。

御祭神は保食神。『日本書紀』に保食神の死体の頭より「牛馬」、眉より「蚕」を生じるとある。他に、愛育大神（めぐしのおおかみ）・犬祖大神（いぬみおやのおおかみ）・猫祖大神。

なお、ペットに関連する神社としては他に、山形県東置賜郡高畠町高安の犬の宮・猫の宮がある。

犬に関する伝承や神社は他に、山形県鶴岡市馬町の椙尾神社や秋田県大館市葛原の老犬神社がある。

【ご利益】
大切なペットの健康長寿、無病息災、傷病平癒、開運招福、邪気祓い

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