日本三鹿嶋の一つ、9月に提灯祭、珍しい神楽や軽巡「阿武隈」の艦内分祀
[住所]福島県白河市大鹿島8
[電話]0248-23-3079

白河鹿嶋神社(しらかわかしまじんじゃ)は、福島県白河市にある神社。正式には鹿嶋神社のみで、武甕槌命を祀る。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「白河神社(陸奥国・白河郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では県社

奈良時代の宝亀年間(770年-780年)、光仁天皇の御代に現在地に奉斎され、平安時代の弘仁2年(811年)、坂上田村麻呂が東夷征伐の際、改めて常陸国鹿島大名神を勧請した。

田村麻呂は、白河地方の総鎮守とし、武の神、白河以北を守る神として、戦勝を祈願したと言われている。

古来より歌枕にある転寝の森(うたたねのもり)は当社の飛地境内で、東へ300メートル程のところにある。

その後も歴代城主の尊崇厚く、城主自ら奉幣、参籠し、祭田や社殿の寄進もあった。

戦国時代の文明13年(1481年)、時の城主小峯政朝が当社において一万句奉納の連歌会を実施した。連歌師宗祇も当地へ来訪した。

文化3年(1783年)には松平大和守により「鹿嶋大神宮」の額が、また大正14年(1925年)には海軍元帥東郷平八郎により「鹿島宮」の額が奉納されている。

寛政7年(1796年)には松平定信より「楯無しのよろい」も奉納されている。現在は市の文化財に指定されている。

明治5年(1872年)に郷社に列し、明治29年(1896年)に県社に昇格した。日本海軍の軽巡洋艦「阿武隈」の艦内神社に分祀。

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なお、「阿武隈」の艦内神社は明治神宮橿原神宮伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)なども勧請している。

その名を引き継いだ海上自衛隊の護衛艦「あぶくま」の艦内神社は、籠神社竹駒神社を勧請しているという。

明治43年(1910年)、火災に遭い、建造物・備品のほとんどが焼失したものの、 大正元年(1912年)に再建され、現在に至っている。

当社は、「日本三鹿嶋の一つ」だという。一つは、当社勧請元の茨城鹿島神宮だろうが、もう一つは不詳。

例祭は9月。提灯祭が行われる。新潟彌彦神社の燈籠祭と愛知一色諏訪神社の提灯祭とともに、日本三大提灯祭の一つだという。

ただし、一般的に「日本三大提灯祭」といえば、秋田竿燈まつり二本松提灯祭り尾張津島天王祭の三つが挙げられる場合が多い。

2月6日・7日には大々神楽奉納祭がある。関東以北の出雲神楽では珍しく神歌が付く。市指定重要無形民族文化財に指定されている。

また、御輿も市指定重要文化財に指定されている。境内には、ユニークな顔・造形をした狛犬が安置されている。参道の太鼓橋も象徴的。

境内社に、金比羅神社・淡島神社、稲荷神社・神明神社・天神神社などがある。絵馬にはリラックマのものがあったりする。

御神体山である甕の森には、古代からの祭祀が行われ、大岩があって、磐座だとされる。また、本殿西側に樹齢1000年と伝わる大スギがあり、御神木。

なお、式内社「白河神社」の論社は他に、白河関跡に鎮座する式内同名神社がある。

【ご利益】
武運長久・勝運、地域・家内安全、地域振興(公式HP
白河鹿嶋神社 - 日本三鹿嶋の一つ、9月に提灯祭、珍しい神楽や軽巡「阿武隈」の艦内分祀
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白河鹿嶋神社の御朱印
阿武隈 - Wikipedia
『艦これ』阿武隈