3本の矢で建立した三つの神社、ふんどしで神輿が川を渡る「川越しまつり」
[住所]大分県豊後大野市緒方町
[電話]0974-42-2111 - 豊後大野市緒方支所

緒方三社(おがたさんじゃ)は、大分県豊後大野市緒方町にある、、一の宮社(久土知)、二の宮社(原尻)、三の宮社(上自在)の三つの神社の総称である。神社。御朱印の有無は不明。

現在の緒方町にあたる豊後国大野郡緒方荘を平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて所領とした緒方惟栄が、治承2年(1178年)に建立した。

惟栄に関しては、『平家物語』に描かれた緒環・姥嶽大蛇伝説で知られ、竹田市神原の穴森神社がその地。

惟栄が現在の緒方町宮尾にある元宮から3本の矢を射て、1本目が落ちたところに一の宮社、2本目が落ちたところに二の宮社、3本目が落ちたところに三の宮社を、それぞれ建てたとされる。

各社の御祭神は、一の宮社(一宮八幡社)が父である仲哀天皇、三の宮社(三宮八幡社)が母である神功皇后、二の宮社(二宮八幡社)が子である応神天皇

一の宮社、二の宮社は緒方川の右岸、三の宮社は左岸にそれぞれ位置し、特に二の宮社は原尻の滝近くにあって、滝のすぐ上流の川中に鳥居が建っている。

毎年旧暦10月14日・15日に近い土・日曜日に、緒方三社川越し祭り(川越しまつり)が行われる。旧暦のため、通常は11月に行われることが多く、厳寒ともいえる季節。

この祭では、一の宮社と三の宮社の神輿が二の宮社に集い、親子3人がともに夜を過ごす。この際に、二の宮社と緒方川を挟んで対岸にある三の宮社の神輿が川を渡ることから、祭りの名が付けられている。

松明が明々と燃える中、ふんどし姿の勇壮な若者たちにかつがれた神輿が川に立つ鳥居をくぐって対岸まで渡る。惟栄に由来する祭りで、「原尻川越祭」として市の無形民俗文化財に指定されている。

【ご利益】
厄災除け、身体壮健、家内円満
緒方三社 - 3本の矢で建立した三つの神社、ふんどしで神輿が川を渡る「川越しまつり」
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