鎌倉期に隠岐氏の祖・佐々木氏が近江から勧請した八幡宮、国府尾城の守護神
国府尾神社(島根県隠岐郡隠岐の島町港町)
[住所]島根県隠岐郡隠岐の島町港町
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国府尾神社(こうのおじんじゃ)は、島根県隠岐郡隠岐の島町港町にある神社。応神天皇を祀る八幡宮・八幡神社の一つで、島後十六社の一つだという。近代社格では無格社。御朱印の有無は不明。

隠岐島後、西郷の城山頂上に鎮座する。城山は別名甲尾山で、中世には国府尾城があり、当社はその鎮守・守護神だった。

麓の甲尾原も「国府ノ原」で、往古、隠岐国府の所在地だった。隠岐国総社の造営とあわせて、常に両社一体的な形で造営が行われた特別な社。

社伝によると、鎌倉時代、隠岐国守護佐々木氏の鎮守として延慶3年(1310年)、近江国山田荘の八幡宮の分霊を勧請したのが起源。「近江国山田荘の八幡宮」は不詳。

佐々木氏滅亡後も、山名・京極・隠岐・吉川などの歴代守護・戦国大名によって崇敬され、惣社国造が当社の祭祀をも兼ねた。

当社は単に一城の鎮守にとどまらず、国府そのものの鎮守だった可能性が高く、いわゆる一国一城の八幡宮、国府八幡宮の一つだった可能性がある。

戦国時代の天文元年(1532年)に国府尾城が築城される。当社は主郭に至る南側の郭に鎮座しているため、当社を含める形で築城が進められたのだろうか。こうした場合遷座するのが通例だと思うが。

江戸時代になり、隠岐は松江藩の支配となり、国府尾城は廃城となった。

もとは国府尾八幡宮と称したが、明治初年に現社号に改称した。現在も地域の氏神となり、尊崇されている。

例祭は9月15日で例大祭。隔年で7月26日に夏祭が行われる。

【ご利益】
水難除け、海上安全、大漁満足、厄災除け
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