キリコ祭り、奇祭の面様年頭や恵比寿講祭、祝祭歌「輪島崎まだら・あのり」
[住所]石川県輪島市輪島崎町1-64
[電話]0768-22-0871

輪島前神社(わじまさきじんじゃ)は、石川県輪島市輪島崎町にある神社。8月の輪島大祭でのキリコ祭りはもちろん、祝祭歌「輪島崎まだら・あのり」が伝わり、奇祭とされる面様年頭や恵比寿講祭がある。御朱印の有無は不明。

創祀年代は不詳。少彦名神を奉祀して、天神社・手間天神社と称した。現在も、例祭や恵比寿講祭などで、「えびす」としての少彦名神が根付く。

平安時代の仁平4年(1154年)、京都北野天満宮から菅原道真を勧請して天満宮と称するようになる。

文治2年(1186年)、地頭長谷部信連が社殿と社領を寄進し、また、日本で初となる、鳴る音が異なる、形の変わった鐘を蔵した。

しかし、江戸時代の元禄3年(1690年)の大火、天保3年(1833年)の津波で先の鐘をはじめ社宝をことごとく消失したという。

もともと、本社の他に、左右に熊野社(伊弉冉尊)・日吉社(大山咋神)の社殿を併立したが、天保13年(1843年)に現存の総欅流造り三間社が造営され、三社をその本殿内に併祀した。本殿は市の重要文化財。

輪島前天神社と称していたが、明治初年に現社号に改称。

例祭は8月25日。キリコが回転したりする暴れがあったり、火のついた松明が倒れた時に御幣を奪い合う「日本遺産」キリコ祭りとして知られる、輪島大祭を構成する一つ。

大祭の由来となっている奥津比咩神社は当社の兼務神社である。他に、広田神社などを兼務している。

輪島大祭の最終日となる当社の場合、神輿・キリコはもちろん、鯛や海老の担ぎものがでることもある。この日の松明は特別仕様となり、爆竹や花火入りとなる。

漁師や北前船の船乗りたちが1月に行う起舟の祝い唄として歌われ、後に家の新築や婚礼などの祝い唄として定着した輪島まだら、漁師の航海安全を守る「安乗り」を意味するとされる「輪島崎まだら・あのり」が伝わる。県指定無形文化財。

1月には面様年頭がある。男面と女面をつけてペアを組んだ小学校6年生が、無言で氏子の各家々を回る。厄除けの神事で、1月14日がおいで面様、1月20日がお帰り面様。

1月10日と11月20日の年2回、恵比寿講祭がある。1月がおでまし恵比寿、11月がおかえり恵比寿。当社御神体の木彫りのえびす像を講員が抱えて町内を巡行して、海の恵みに感謝する。

【ご利益】
大漁満足・商売繁盛、水難除け、海上・交通安全、厄災除け
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