参勤交代の港町・三佐、樹齢400年の巨木、4月の春祭は豪華な山車
[住所]大分県大分市三佐732
[電話]097-527-2955

野坂神社(やさかじんじゃ/のさかじんじゃ)は、大分県大分市三佐にある神社。近代社格では郷社。八坂山大権現などとも。ゴールデンウィークの春季大祭が三佐の祭りとして有名。御朱印の有無は不明。

後柏原天皇の永正年間(1504年-1520年)、漁夫が海中から輝く石を得て祀り、熊野権現として尊んだのが創始と言われている。御祭神は速玉男尊・伊弉冉尊・事解男尊で、熊野神社の系列となる。

乙津川の河口部に位置する三佐は、元和9年(1623年)、岡藩の参勤交代の港が置かれて以来、藩主の宿泊施設である御茶屋を中心に、港町として発展した。

参勤交代の際は、藩主が当社に参拝することも多かったという。

当社に伝来する絵馬は大阪から三佐へ帰港する岡藩の参勤船団の模様を見事に描いたもので、第10代岡藩主中川久貴が航海安全を祈願して文化10年(1813年)、当社に寄進したもの。

境内は白壁の回廊で囲まれ、拝殿はこの地域独特の千鳥破風の下に龍の鬼瓦付きの唐破風が付けられるという豪華な屋根となっており、その立派さでも知られている。

毎年4月28日・29日に行われる春祭は、藩主が京都祇園祭を見て感激し、領地で始めたと伝えられている。300年の伝統がある。28日が前夜祭。

2日間にわたり、豪華な彫り物が飾られた人形山車(6台)と太鼓山車(4台)が各町内を練り歩く。

人形山車は中央に人形をのせ、太鼓山車は渡り拍子のリズムとともに、それぞれが春の夜空に艶やかな競演を見せる(参考:三佐若連)。

境内社として、天満社がある。弘化元年(1844年)、三佐の菅氏が天神講を結成して創立したもの。他に、戎社・船玉社・厳島姫社・稲荷社がある。

境内には、樹齢400年・幹周3メートルの巨大なそてつ(樹高10メートル)と、えのき(樹高14メートル)があり、市指定名木。藩主参拝の際に植えられたものと伝わる。

【ご利益】
海上・交通安全、大漁満足、商売繁盛
野坂神社(大分市) - 参勤交代の港町・三佐、樹齢400年の巨木、4月の春祭は豪華な山車
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