朝鮮役の籠城戦で九死に一生を得た加藤清正が熊本城に奉斎した三宝荒神
西浦荒神社(熊本県熊本市北区貢町906)
[住所]熊本県熊本市北区貢町906
[電話]096-245-0102

西浦荒神社(にしうらこうじんじゃ)は、熊本県熊本市北区にある神社。三寳荒神社・三宝荒神社とも呼ばれ、鎮座地を取り、西浦の荒神さんとして親しまれている。御朱印の有無は不明。

御祭神は、火の神として奥津彦神(おきつひこのかみ)・奥津姫神(おきつひめのかみ)、土の神として、埴安姫神(はにやすひめかみ)。

口伝によると、加藤清正が荒神の熱心な信者で、熊本城を築いた時、城の守護神として荒神を祀ったという。それには清正自身の体験が関係しているとされる。

朝鮮の役の時、蔚山城で籠城して苦戦した際、ある夜清正は、脱出路を告げる荒神の夢を見た。清正は夢のお告げに従って密かに囲みを脱出し、九死に一生を得たと言われる。

後に、第3代肥後熊本藩主で、熊本藩細川家4代細川綱利が西浦の、現在の瑞巌寺跡に御茶屋を設けた際、その鬼門に当たる現在地に方除けの神として、城内の荒神を奉遷したという。

その際、祭祀のために直系の家来を守り役とし、現在でも明治になって二つの家系に分かれた守り役の子孫たちが、二家で宮仕えをしている。

境内には大きな木がそびえ、荘厳な雰囲気が漂う。中央に神殿、左右にはそれぞれの社務所がある。例大祭は10月18日。

当社は旧北部町地区、河内芳野地区にある多くの氏神社を兼務している。そのため、これらの御祭神を集めた総社的な機能を持つ社、総守護社、総氏神社として、平成17年10月、当社の敷地内に総社宮が創建された。

総社宮では、天照大御神伊邪那岐大神伊邪那美大神大国主大神菅原天神大神、阿蘇大神、熊野大神、天御中主大神大山祇大神、春日大神、琴平大神の12柱の神と、八百万の神を祀る。

総社宮の春祭は4月上旬、夏祭・夏越大祓・茅の輪くぐりは7月下旬、例大祭は11月上旬。巫女舞、神楽奉納がある他、和太鼓集団TAOなどによる奉納公演もある。

現在では、当社は西浦荒神社・総社宮と併称される場合が多い。下記が兼務神社の一覧。

赤水白山比咩神社・釜尾菅原神社・上古閑菅原神社・川東八鉾神社・庄菅原神社・立福寺伊邪那岐神社・立福寺菅原神社・柚木菅原神社・北迫菅原神社・田上神社・太郎迫神社・万楽寺菅原神社・鹿子木菅原神社・中尾菅原神社・楠原阿蘇神社・楠古閑菅原神社・明徳熊野座神社・大鳥居菅原神社・小糸山菅原神社・井上神社・尾當菅原神社・立石大神宮・梶尾甲佐神社・羽田山際神社・鶴羽田菅原神社・飛田熊野座神社・御馬下阿蘇神社・熊野座神社・西梶尾菅原神社・横山大山祇神社・黒石大山祇神社・三岳神社・出羽大山祇神社・大多尾日吉神社・野出春日神社・見継琴平神社・面木山津見神社。

【ご利益】
家屋敷の守護、方除け、健康長寿(公式HP
西浦荒神社 - 朝鮮役の籠城戦で九死に一生を得た加藤清正が熊本城に奉斎した三宝荒神
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