国東半島の八幡、山口県祝島との平安期からのつながりと神事、10月に流鏑馬
[住所]大分県国東市国見町伊美2710
[電話]0978-82-0435

伊美別宮社(いみべつぐうしゃ)は、大分県国東市国見町にある神社。近代社格では県社。御祭神は品陀和気命帯中日子命息長帯比賣命。他に安産を祈願する陰陽神を祀る。御朱印の有無は不明。

社伝では、仁和2年(886年)、当時の領主片見貞信の命により、石清水八幡宮の御分霊を奉持して創建されたとされる。国東半島の立地から考えれば、宇佐八幡宮の方が近いのだが、この当たりは不明。

その際、京都から分霊を持ち帰る途中の船が、嵐に遭って山口県熊毛郡上関町の祝島に漂着し、島人から厚いもてなしを受けた返礼に、五穀の種などを贈り、島の生活が豊かになったと伝えられている。

祝島には風待ちのために立ち寄ったとの説もある。今でも、「お種戻し」と称して、毎年、祝島からの参拝が行われている。

また、4年に1度、祝島で当社の御神体を迎えて大祭が開かれており、この神事は、山口県では「神舞」として無形民俗文化財に、大分県では「別宮社神舞行事」として選択無形民俗文化財にそれぞれ指定されている。

また、10月15日の例大祭には、毎年、流鏑馬が行われる。文献によると平安時代には競馬が行われていたが、その後、流鏑馬に変化したと考えられ、宝永2年(1705年)には流鏑馬神事が恒例の行事となっていたとの記録がある。

流鏑馬とその前日に舞われる神楽は、「別宮社流鏑馬」及び「別宮社神楽」として、それぞれ大分県の選択無形民俗文化財に指定されている。

境内には、国東半島最大で、2番目に古いとされる国東塔があり、大分県の有形文化財に指定されている。

【ご利益】
安産、水難除け、五穀豊穣・商売繁盛、諸願成就
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