御分霊返納後、柏レイソルの活躍とともに神社機能が再生中
日立台稲荷神社(跡地)(千葉県柏市日立台公園)
[住所]千葉県柏市日立台公園
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日立台稲荷神社(ひたちだいいなりじんじゃ)は、千葉県柏市日立台公園にある神社跡地。敷地内にある鳥居の解説碑には「日立稲荷神社」とあり、こちらが正式名称だったか。あくまでも跡地のため、御朱印はない。

日本のプロサッカーリーグ、Jリーグの柏レイソルのホームスタジアム「日立柏総合グラウンドサッカー場」の近くにある。現在は関係者やファンの間で、「日立台稲荷」として親しまれている。

昭和18年(1943年)12月、日立製作所亀有工場柏分工場の創業一周年を記念し、京都伏見稲荷大社から御分霊を奉遷した。

柏分工場は昭和17年(1942年)に起工、昭和18年3月から昭和23年(1948年)12月まで創業した。軍需工場だったともされ、戦後は特に当社が戦没者供養になったともされる。

しかし、昭和41年(1966年)に御分霊を返納、現在は神社跡地となっている。ただし、鳥居や小祠、「奉納 稲荷大明神 柏レイソル」などのぼり旗が残る。

柏レイソルが毎年、必勝祈願を行う場所として知られている。ホームにほど近く、グループ会社が創建したゆかりの神社であるため、妥当は妥当かもしれないが、実際には跡地での祈願となっている。

また、サポーターがホームゲームにおいては、必勝を祈願する場所にもなっている。現在もお供え物やお賽銭が置かれている場合がある。

柏レイソルは、昭和15年(1940年)に創部された日立製作所本社サッカー部が起源。昭和45年(1970年)に日立製作所サッカー部へ改称し、平成7年(1995年)にJリーグへ加盟した。いつから本跡地を必勝祈願の地にしているかは不明。

役割を終えたための御分霊の返納、そうしたケースは日本各地に存在するが、通常その場合、跡地となり、一部の好事家以外、一般にはあまり顧みられることがなくなる。

本跡地はその意味で稀有なケース。現在は柏レイソルの活躍で、御分霊不在のまま神社として機能している現状、日立グループあるいは柏レイソルとして、再度の御分霊の勧請、神社としての整備が進んでもおかしくはない。

【ご利益】
必勝祈願、けが予防
日立台稲荷神社(跡地) - 御分霊返納後、柏レイソルの活躍とともに神社機能が再生中
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