源義光が後三年の役で必勝祈願、「酉の市」発祥地、三匹獅子舞
[住所]東京都足立区花畑7-16-8
[電話]03-3883-2908

大鷲神社(おおとりじんじゃ)は、東京都足立区花畑にある神社。近代社格では村社。花畑地区の産土神で、花畑大鷲神社(はなはたおおとりじんじゃ)とも称される。御祭神は日本武尊。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建年代などについては不詳。言い伝えによれば、平安時代後期の武将源義光が、後三年の役(1083年-1087年)で、兄の源義家を助けるため東北地方へ向かう途中この地で戦勝を祈願。

戦勝後、この地で見かけた鷲のおかけで戦いに勝つことができたということで、その神恩感謝のため、その鷲を祀ったのが当社の創始だという。

後年の佐竹氏による崇敬から、実質的な御祭神は佐竹氏の祖にも当たる義光であるとの説もある。ただし、当社自身は、総社を和泉大鳥大社としている。

当社では応徳元年(1084年)の頃から毎年11月の酉の日に例祭が行われ、大変なにぎわいを呈し、「酉のまち」と称された。各地で行われる「酉の市」の発祥といわれる所以。

寛永元年(1624年)の棟札写に再建とある。現存する石造物では万治2年(1659年)銘のものが最古。神仏習合の時代には正覚院が別当寺であった。

江戸時代後期には周辺各地の和算家より算額を奉納された記録があり、一部は現存している。『江戸名所図会』にも当社のことが記載されている。

現在の社は安政年間(1855年-1860年)、秋田久保田藩主佐竹氏の寄進とされ、左甚五郎の弟子が彫ったとされる柱の彫刻がある。境内には、江戸時代に農家の若者衆が力くらべに使った「力石」が保存されている。

古くは鷲明神と称されていたが、明治以降、鷲神社と改められ、後に現社号となった。ちなみに明治初年に初めて地番が施行された際、当社は「花又村一番地」となった。

江戸中期にはじまり、酉の日(現在は7月第3日曜日)の祭事として奉納されている「獅子舞」がある。三匹獅子舞とも呼ばれ、区指定無形民俗文化財となっている。

11月の酉の日には酉の市が開かれ、多くの出店があり、参拝客で賑わう。酉の市の夜には花火が打ち上げられる。

境内社には、稲荷社が2つ、辨天社、疱瘡神社、金毘羅社がある。

【ご利益】
勝運・武運長久、商売繁盛、交通安全
大鷲神社(足立区) - 源義光が後三年の役で必勝祈願、「酉の市」発祥地、三匹獅子舞
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