菅原道真の存命中に生祠として奉斎した「日本最古」、歴代領主からの崇敬
[住所]京都府南丹市園部町美園町1-67
[電話]0771-62-0535

生身天満宮(いきみてんまんぐう)は、京都府南丹市園部町にある神社。近代社格では府社

菅原道真の存命中の創建とされ、社号はそれに由来し、「日本最古の天満宮」としている。参拝すれば、御朱印を頂ける。

南丹市の中心部、園部の天神山山腹に鎮座する。園部の地は菅原氏の知行所であり、小麦山に道真の邸宅があったと伝えられている。

延喜元年(901年)に道真が大宰府に流された時、園部の代官・武部源蔵は道真の8男・慶能の養育を頼まれた。そして小麦山にあった邸内に小祠を作り、密かに道真の像を安置して生祠として奉斎した。

延喜3年(903年)に大宰府で道真が亡くなると、生祠を霊廟に改め、天暦9年(956年)、改めて神社として祭祀を行った。現在も続く宮司家は武部源蔵の子孫である。

戦国時代には、当地を治めた丹波守護職・細川家や織田家管領が、境内に乱暴狼藉や伐採を禁止する禁制高札を立てて兵乱から守った。その高札は現存し、京都府指定文化財となっている。

承応2年(1653年)、園部藩初代藩主・小出吉親が小麦山に築城する際に現在地に遷座した。寛延3年(1750年)、小出英智により藩費による神幸行列を定め、その後100年以上実施された。

本殿は一間社流造檜皮葺。周囲にめぐらされている回廊とともに、京都府の文化財に指定されている。

例祭は10月第3日曜日で、秋季例祭・秋祭り。前日の第3土曜日が宵宮祭。5月1日に春季例祭、春祭りがある。3月最終日曜日が梅花祭。

宝物蔵前に学問の木「楷の木」がある。文化財環境保全地区にも認定されている鎮座地・天神山や、参道南側には梅園が広がる。

摂社に、武部源蔵社(武部源蔵)、大神宮(伊勢神宮)、秋葉愛宕神社、厳島神社、国定国光稲荷神社がある。

末社に、白山姫神社、塞神社、八坂神社、西宮神社、八幡宮、紅梅神社、白太夫神社、老松神社、稲荷神社、金比羅神社がある。

御旅所として、南丹市園部町上本町の稲荷神社がある。御祭神は、御崎大神・明月大神・倉稲魂命。小出氏の守護神であった明月大神を慶応元年(1865年)に祀ったのが創祀。

収穫量に左右され数量限定だが、合格祈願の祈祷やお守りを受けた参拝客に無料で「合格梅」という梅干しや「勝栗」が授与される。

毎月25日午前8時より月次祭が斎行されるが、そこで、「月次祭御朱印帳」が授与される。年間10回以上月次祭に参列した場合、12月の終い月次祭で記念品が授与される。

【ご利益】
学業・受験合格、病気平癒、諸願成就(公式HP
生身天満宮 - 菅原道真の存命中に生祠として奉斎した「日本最古」、歴代領主からの崇敬
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生身天満宮の御朱印