神武東遷の途上、蛸が守護していた神剣を御神体として奉斎
[住所]大分県大分市佐賀関3329
[電話]097-575-0341

早吸日女神社(はやすいひめじんじゃ、はやすひめじんじゃ、速吸日女神社)は、大分県大分市佐賀関にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 豊後国 海部郡「早吸日女神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社

別称は「関の権現様」。八十枉津日神大直日神住吉三神底筒男神中筒男神表筒男神)、大地海原諸神(おほとこうなはらもろもろのかみ)を祀る。

当社縁起によれば、初代神武天皇即位前7年、神日本磐余彦尊(かむやまといわれひこのみこと、後の神武天皇)が東遷の途中で速吸の瀬戸(豊予海峡)を通りかかった(『古事記』該当部分)。

その際、海女の姉妹の黒砂(いさご)・真砂(まさご)の二神が、潮の流れを静めるために海底から大蛸が護っていた神剣を取り上げて神日本磐余彦尊に奉献した。

神日本磐余彦尊は自らがこの剣を御神体として、祓戸(はらへど)の神(速吸日女)を奉り、建国を請願したのが当社の創祀。

その後、大宝元年(701年)に現在の場所に遷座。慶長5年(1600年)には戦火によって社殿を焼失した。

ただ、熊本藩の所領となってからは、慶長7年(1602年)に加藤清正によって再建され、その後も歴代熊本藩主細川氏によって造営された。

長い間神剣を守護していた蛸(タコ)は当社御祭神の眷族とされており、仕える神職は一切口にしない。

現在でも参拝者の心願成就を書き入れたタコの絵を奉納し「タコ絶ち祈願」(蛸断ち祈願)が行われている。

本殿、総門、社家が県の有形文化財に指定されている。拝殿の屋根はこの地方独特の瓦技法を伝える屋根で、浦島太郎や三重塔などのユニークな瓦が乗っている。

境内には大きな藤棚があり、毎年5月上旬にふじ祭りが行われる。また、7月には大祭(夏祭り)が斎行され、山車や神輿が町内を回る。

なお、佐伯市に同名神社がある。

【ご利益】
厄災除け、開運招福
早吸日女神社(大分市) - 神武東遷の途上、蛸が守護していた神剣を御神体として奉斎
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早吸日女神社(大分市)の御朱印