武甕槌命とその御子を祀る式内社、陸奥国の鹿島大神苗裔38社の一社
[住所]宮城県石巻市日和が丘2-1-10
[電話]0225-22-1216

鹿島御児神社(かしまみこじんじゃ)は、宮城県石巻市にある神社。『延喜式神名帳』にある「鹿島御児神社(陸奥国・牡鹿郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は武甕槌命と、その御子神である鹿島天足別命(かしまあまたりわけのみこと)の親子二神。創建は不詳。『日本三代実録』に記載されている「鹿島大神苗裔を祀る陸奥国の三十八の神社」のうちの牡鹿郡の一社である。

鹿島神宮の御祭神である武甕槌命は、香取神宮の御祭神である経津主神とともに、鹽竈神社の御祭神である塩土老翁神の先導のもと、東北地方の平定を行ったとされている。

御子神の鹿島天足別命は、経津主神の御子神である阿佐比古命とともに東夷征伐と辺土開拓の命令を受けて、海路を下向して奥州へとやってきたという。

二柱の乗った船が現在の石巻の沿岸に到着し停泊した時、錨が石を巻き上げたことから「石巻」とこの地を呼ぶようになったという伝承が残されている。

天足別命を祀る、あるいは関連する神社は、宮城県から福島県の沿岸部にかけて、鹿島御子神社(福島県南相馬市鹿島区)、鹿島天足和気神社(宮城県亘理郡亘理町)、鹿島天足別神社(宮城県黒川郡富谷町)など数社鎮座している。

また、石巻市折浜地区には、香取伊豆乃御子神(阿佐比古命)を祀る香取伊豆乃御子神社が鎮座している。

鹿島天足別命は奥州における大和民族の開拓事業の先駆者・地方開発の祖神として崇敬され、当社は仙台藩主などの権力者から社領・宝物の寄進や社殿の修築が行われてきた。

明治7年(1874年)には村社に列し、大正10年(1921年)には郷社、昭和10年(1935年)には県社に列した。例祭は5月で、稚児行列・みこし渡卸などがある。

平成23年(2011年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で罹災し、社殿の基礎部分や瑞垣に甚大な被害を受けた。本殿内陣に納められていた御神体や御帳台も幣殿部分に遷座した。

境内社として、安永年間(1772年-1781年)の勧請と伝わる八幡神社(御祭神:誉田別命)・日和山天満宮(御祭神:菅原道真公)や、昭和10年(1935年)に伏見稲荷大社からの勧請となる稲荷神社(御祭神:倉稲魂命)、愛宕神社(御祭神:迦具土神)などがある。

【ご利益】
勝利の神、悪疫除け・安産の神・海上安全・交通安全など(公式HP
鹿島御児神社 - 武甕槌命とその御子を祀る式内社、陸奥国の鹿島大神苗裔38社の一社
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鹿島御児神社の御朱印