ヤマタノオロチ神話のヒロイン・クシナダの出生地に姫を祀る
[住所]島根県仁多郡奥出雲町稲原354
[電話]0854-54-2260 - 奥出雲観光協会

稲田神社(いなたじんじゃ)は、島根県仁多郡奥出雲町にある神社。ヤマタノオロチ神話のヒロインで、スサノヲの妻である稲田姫(いなたひめ)の出生地近くに、姫を祀る。御朱印の有無は不明。

由緒は不詳。古の人々が現在の笹宮(笹の宮)のあたりに小さな祠を建てたのが始まりと言われている。棟札に記された最古の年号は元禄15年(1702年)。

現在の社殿は昭和13年(1938年)に九州小倉の石炭王・小林徳一郎(1870年-1956年)翁が寄進したもの。事業で大成功をなした翁が、故郷に貢献する社会事業として、拝殿、社殿、社務所を建立した。

社殿は現在の価値で150億円以上ともされ、町の文化財に指定されている。社殿の新築とともに改めて御神霊を勧請した。

また、翁は出雲大社の大鳥居も寄進しており、当社と出雲大社の関係も深い。当社の宮司は出雲大社の千家宮司が代々勤めている。

近くには稲田姫の産湯として伝えられている「産湯の池」があるが、そのほとりにある石碑は千家宮司による揮毫。また、臍(へそ)の緒を竹で切ったと伝えられる「笹の宮」がある。

当社を中心に一帯は姫の里として町おこしが盛ん。境内にあるお蕎麦屋「ゆかり庵」も、通称「姫のそば(蕎麦・傍)」としてグルメスポットとして知られる。

ヤマタノオロチ神話を巡る名所の一つで、同神話、すなわち日本神話全体を見渡してもヒロインの一人であるクシナダの出身地として、良縁・縁結びのパワースポットになっている。

なお、近くには、クシナダの両親である足名椎神・手名椎神の屋敷跡「長者邸」や、スサノヲとクシナダが結婚して住まいした地とされる伊賀武神社がある。

ちなみに、スサノヲとクシナダの子孫にあたるオオクニヌシの正妻スセリの生誕地が、出雲市の那売佐神社とされる。

【ご利益】
良縁・縁結び、事業成功
稲田神社(奥出雲町) - ヤマタノオロチ神話のヒロイン・クシナダの出生地に姫を祀る
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