式内論社の境内社・飯綱神社「悪態まつり」が有名な火防の社
[住所]茨城県笠間市泉101
[電話]0299-45-5637

愛宕神社 (あたごじんじゃ)は、茨城県笠間市、旧岩間町にある神社。近代社格では郷社。奇祭「悪態まつり」で知られる。参拝すれば、「日本火防三山之一社」などとある御朱印を頂ける。

当社の御祭神は火之迦具土命伊弉册大神、火結命、水波女命埴山比売命を配祀する。

創建は大同元年(806年)と伝えられている。その後、修験道の聖地として栄え、中世、宍戸氏の崇敬を受け、江戸時代には幕府より朱印地3石が与えられた。

この愛宕山には昔、天狗たちが住んだという伝説があり、天狗にまつわる場所も多い。当社の裏に式内論社の飯綱神社があり、さらにその裏に天狗を祀った「十三天狗のほこら」と呼ばれる石の祠がある。

境内社に飯綱神社(手力男命)があり、『延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 常陸国 茨城郡「夷針神社」に比定される式内社(小社)の論社。

「悪態まつり」は飯綱神社の祭りで、旧暦11月14日に行われる。氏子総代などを中心に、13人が白装束で天狗の格好をし、十三天狗の祠にお供え物をして回る。

この時に参観者が悪態(悪口)を言い合い、天狗に邪魔されながらお供え物を奪い合うという変わった祭り。このお供え物を奪い取った人は、幸せになれると言われている。

もとは江戸期、年貢の取り締まりが厳しかったために、その憂さ晴らしのために考えられた祭りだともされる。

昔は夜に行われていたが、現在は昼間行われている。日本三大奇祭の一つとも言われている。2015年は12月に行われたが、2016年の旧暦11月14日は10月15日となる。

当社(飯綱神社)はゴールとなる。悪態まつりのスタート地点は御霊池の水神様。そこから順次、当社に向かっていくことになる。

行列に悪態をまき散らすことばかり注目されるが、メインイベントはお供え物の争奪。そのポイントは、白装束の13天狗のすぐ後ろを着いて回ることだという。

当社の境内社として、飯綱神社の左側に松尾神社、右側に龍神社がある。さらに阿夫利神社や出雲神社などがある。

なお、日本火防三山の他には秋葉山本宮秋葉神社とされるが、もう一社は不明。日本三大奇祭も諸説あり、それを数えると数十にのぼる可能性があるが、「悪態まつり」も確かに含まれている。

式内社「夷針神社」の論社は他に、東茨城郡茨城町の式内同名神社、石岡市小屋の足尾神社、かすみがうら市の西野寺の胎安神社、東野寺の子安神社がある。

【ご利益】
火防、リフレッシュ(ストレス解消)、開運招福
愛宕神社 (笠間市) - 式内論社の境内社・飯綱神社「悪態まつり」が有名な火防の社
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愛宕神社(笠間市)の御朱印