奈良時代の創祀、戦乱に巻き込まれるたび復興、灘のけんか祭りが有名
[住所]兵庫県姫路市白浜町甲399
[電話]079-245-0413

松原八幡神社(まつばらはちまんじんじゃ)は、兵庫県姫路市白浜町にある神社。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

例祭は10月14日・15日に行われる秋季例大祭で、灘のけんか祭りの通称で知られる。

御祭神は、中殿が品陀和気命(ほんだわけのみこと)、左殿が息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)、右殿が比咩大神(ひめおおかみ)。比咩大神は比咩三神とあるので、宗像三女神だと思われる。

社伝によると、天平宝字7年(763年)4月11日、妻鹿の漁師が「八幡大菩薩」と書かれた霊木を拾い上げ、その霊木を祀ったことを起源とし、宇佐八幡宮を勧請した。

平安時代には松原荘が石清水八幡宮の社領となり、その別宮となった。『一遍聖絵』によれば、弘安10年(1287年)春、遊行途中の一遍が参詣し、時衆たちに「別願和讃」を示した。

当地を治めた赤松氏によって一貫して崇敬された。当時は多くの僧兵を有し、赤松氏と対抗していた山名氏と戦っていたため、応仁元年(1467年)頃、応仁の乱で報復に遭い、社殿が焼失。

その後、永禄元年(1558年)、赤松政則により再建された。しかし、天正元年(1573年)、羽柴秀吉の三木城責めの際、別所長治の怒りにあい、火を放たれた。

天正12年(1584年)頃、当社の僧・快祐が社殿を復興。延宝7年(1679年)建立の楼門(随神門)が市指定有形文化財になっている。

現在の社殿は大正13年(1924年)に建てられたものを、平成7年に修繕・復興。

秋季例大祭である灘のけんか祭りが県指定重要無形民俗文化財になっている他、桃山時代の打刀拵(うちがたなこしらえ)1振があり、県指定有形文化財。

灘のけんか祭りは、播州三大祭りと呼ばれることは少ないが、極めて大規模で勇壮なものとして有名。

最寄り駅は山陽電鉄本線白浜の宮駅。普段は朝夕以外は普通しか停車しない無人駅だが、秋季例大祭の日には直通特急や特急が臨時停車し、駅員も配置される。

秋季例大祭の他、厄神祭が2月18・19日に斎行され、7月14日に夏祭り、9月15日に八幡祭りがある。
 
【ご利益】
厄祓い、安産、武運長久・勝運
松原八幡神社 - 奈良時代の創祀、戦乱に巻き込まれるたび復興、灘のけんか祭りが有名
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松原八幡神社の御朱印