「男体」大宮氷川神社スサノヲの妻クシナダを祀る「三室の氷川神社」
[住所]埼玉県さいたま市緑区宮本2-17-1
[電話]048-874-6054

氷川女体神社(ひかわにょたいじんじゃ、氷川女體神社)は、埼玉県さいたま市緑区にある神社。当社周辺の地名は三室と呼ばれ、「三室の氷川神社」といえば当社を指す。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 足立郡「多氣比賣神社 多気比売神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

主祭神は奇稲田姫命須佐之男命の妻。さいたま市大宮区の氷川神社(主祭神:須佐之男命)を「男体社」とし、それに対し当社は「女体社」にあたる。三穂津姫命と大己貴命を配祀する。

社伝では、第10代崇神天皇の時代に出雲大社から勧請して創建されたと伝える。式内社「多気比売神社」には有力な論社として桶川市篠津の多氣比賣神社がある。

江戸時代には、幕府より社領50石が寄進された。近世の文書や拝殿の額に「武蔵国一宮」と記されている。現在、武蔵国一宮を称する。

これは大宮の氷川神社と当社、および中山神社(簸王子社)の三社を一体のものとして、大宮の氷川神社が武蔵国一宮であることから当社もそれに含まれると解釈したもの、とされる。

現在は、氷川神社とともに「全国一の宮会」に加盟している。

元の見沼付近に位置する当社と氷川神社、中山神社は直線上にある。太陽は夏至に西北西の氷川神社に沈み、冬至には東南東の氷川女体神社から昇る。

神池「御沼」として三社で一体とする説を補強している。見沼周辺の氷川三社である。

本殿は寛文7年(1667年)、徳川4代将軍徳川家綱による再建。境内前の御幸道のつき当たりには「磐船祭祭祀遺跡」がある。当社のもともとの最重要祭祀である見沼での御船祭に代わる磐船祭(明治初年に廃絶)の祭祀場跡。

本殿裏手に摂末社が複数社鎮座する。三鱗文兵庫鎖太刀 1口が国の重要美術品に認定されている。三鱗文兵庫鎖太刀 1口など県、あるいは市指定の有形文化財も多数。社叢は市の天然記念物になっている。

例祭は10月8日。7月31日には名越祓えが行われる。「輪くぐり」「大祓え」で市指定の無形民俗文化財。

なお、当社は進藤彦興『詩でたどる日本神社百選』に掲載されている。

【ご利益】
安産、子育て、子孫繁栄、縁結び
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氷川女体神社の御朱印