播磨国四宮の式内古社は国造家の安産祈願が創祀、女性の守護神、安産の神
[住所]兵庫県姫路市白国5-15-1
[電話]079-224-1380

白國神社(しらくにじんじゃ、白国神社)は、兵庫県姫路市白国にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 播磨国 餝磨郡「白国神社」に比定される式内社(小社)。播磨国四宮で、近代社格では県社

第12代景行天皇の皇子である稲背入命(稲背入彦皇子、いなせいりびこのみこ。播磨国造の祖)が、大和から当地(白國)へ下向し統治した。

その孫の阿曾武命(あそたけるのみこと)は、妃である高富媛が出産で非常に苦しんだため、白幣を山の峰に立て一心に安産を祈願した。

そこに、忽然と木花咲耶媛(このはなさくやひめ、神吾田津比売とも)が現れ、「私が永くこの地に留まり、婦人を守護し、安産に導きましょう」と告げるや、白幣が高く舞い上がった。

阿曾武命が館へ帰ると、妃が無事に男児を出産していたという。

その神徳に感謝し、倉谷山の麓に木花咲耶媛を祀る社を創建したのが当社の始まり。鎮座地は広峯山、廣峯神社にほど近い。御祭神は木花咲耶媛の他、稲背入命と、その孫の阿曾武命。

阿曾武命については、『式内社調査報告』によれば、第15代応神天皇が当地を巡幸した際、三韓征伐における阿曾武命の軍功を賞し、これを合祀し、「新羅国国主大明神」の神号を与え、当社を「日の宮」とも称したという。

『延喜式神名帳』のみならず、『峰相記』『播磨鑑』にも「白國大明神」の名があり、播磨国四の宮として、明治中期まで白国氏が神官として75代続いた由緒ある神社。

由緒から、安産の神として信仰を集め、現在でも岩田帯(祝帯)を極めて重視する。さらに広く、女性の守護神となっている。

境内社に白國神社八幡社がある。本殿の北に位置し、南面して建っている。

もともとは当社本殿だったが、昭和10年(1935年)に県社昇格を祝って現本殿を新築した際、現在地に移して八幡神を勧請したものと伝え、様式的に17世紀末-18世紀初頭の建築と考えられている(市指定文化財)。

兼務神社に佐伯神社(白国二丁目)、大年神社(白国四丁目)、山の神様(白国三丁目)、奥森稲荷社(白国五丁目)がある。

10月8・9日が秋祭。湯立神事や茅輪くぐりも行われている。なお、当社は式内社「白国神社」としてほぼ確定しているが、廣峯神社が時として論社とされる場合がある。

【ご利益】
安産、女性の守護神
白國神社 - 播磨国四宮の式内古社は国造家の安産祈願が創祀、女性の守護神、安産の神
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白國神社の御朱印