石見国三宮の三宮神社、巨石に囲まれた本殿、巨大な「大わらじ」
大祭天石門彦神社(島根県浜田市相生町1571)
[住所]島根県浜田市相生町1571
[電話]-

大祭天石門彦神社(おおまつりあめのいわとひこじんじゃ)は、島根県浜田市相生町にある神社。通称は三宮神社で、地元では「三宮さん」と親しまれている。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「大祭天石門彦神社(石見国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)。石見国三宮で、近代社格では県社

浜田川の河畔三つ山の麓にある神社で、この山には高さ四間、幅六間余りの大きな岩石があって、本殿はその前に建っている。本殿の西側には烏帽子岩もある。御祭神は主神が天力男命、配祀神が建御名方命

創建年代は不詳。阿波忌部族が第15代応神天皇の時代に石見の山守部となった時に主祭神が勧請されたと伝えられる。

配祀神の建御名方命は、第54代仁明天皇の承和2年(835年)12月に信濃国諏訪大社より勧請、後鳥羽天皇の文治年間(1185年-1190年)に正一位三宮大明神の称を許されている。

武将の祈願信仰もあり、第61代朱雀天皇の時代(在位:930年-946年)、右近衛少将小野好古が西下して藤原純友の乱を平定するに際し、祈祷奉幣ありと記録に残る。

三宮として国司の順拝の信仰から庶民信仰が定着したのは鎌倉時代の12・13世紀のことと考えられている。毛利氏や吉川氏の祈祷奉幣もあった。社領も36石3斗6升があり、古来より信仰の篤い。

明治6年(1873年)5月、県社に定められた。現在は島根県神社庁より特別神社に定められている。

例祭は10月19日。他に贄狩祭が1月25日に斎行される。往古は12月2日から翌年1月25日まで山狩をして獲物の鹿を供え、村内を始め近郷四十ヶ村の平隠繁栄を祈願した。

現在は祭日に、さざえの酢物、くわ形餅、あお木の箸、かづらの輪にしたものを神饌に合わせ、猪の肉を供えて祭典を行い、祝詞の次に万才楽を奏上する。

境内社として足王神社があり、御祭神は猿田彦命。拝殿近くに巨大な「大わらじ」が飾られている。その他の境内社として、稲荷神社・神明宮・高佐神社がある。 

【ご利益】
武運長久、パワー充填、身体壮健、所願成就
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