往時は一宮・小國神社と併称された、社領300石という大規模な遠江国二宮
[住所]静岡県磐田市二之宮1767
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鹿苑神社(ろくおんじんじゃ)は、静岡県磐田市二之宮にある神社。『延喜式神名帳』にある「鹿苑神社(遠江国・磐田郡)」に比定される式内社(小社)。遠江国二宮で、近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

北側は連福寺と接しており、磐田駅の東南東、横須賀街道の南方にある。主祭神は大名牟遅命。創建は履中天皇4年(403年)と伝わる。

当地では正月ごとに乾鹿(乾した鹿肉)1石を作り、貢として奉納していた。そのために鹿を駆って苑内に入れていたという。社号の由来。

遠江国の鹿苑神として、嘉祥3年(850年)に従五位下に叙せられ、貞観2年(860年)には従四位下が授けられた。

かつては杉村神戸島と呼ばれた、山香郡与利郷(現 浜松市天竜区春野町杉)の正国六音大菩薩社の位置にあり、元慶5年(881年)に磐田郡を分割して山香郡が設置されたのにともない、遠江の国府近くに移したとされる。

鎌倉時代には二宮と呼ばれるようになり、文永5年(1268年)頃の「遠江国二宮領」という鹿苑神社領に関する記述が残っている。遠江国の二宮には他に、二宮神社がある。

往時は一宮である小國神社と併称され、社殿宏大、社領300石とも言われた。戦国時代に、兵火にかかり、社殿、宝物、書類などを焼失。

江戸時代には二之宮村など14ヵ村の総鎮守であり、元和9年(1623年)に社殿を再建した棟札が残る。慶安元年(1648年)には社領23石を寄進された。

江戸時代末までは高根明神社と称し、高彦根命を祀っていたとも。

例祭は10月第1土曜日。般若の舞、白狐の舞などの奉納も行われる。

【ご利益】
地域・家内安全、縁結び
鹿苑神社 - 往時は一宮・小國神社と併称された、社領300石という大規模な遠江国二宮
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