二社ならば伊豆山神社と箱根神社の鎌倉殿二所、三社では三嶋大社を加える
源頼朝詣 - 二社ならば伊豆山神社と箱根神社の鎌倉殿二所、三社では三嶋大社を加える
源頼朝詣(みなもとのよりとももうで)とは、源頼朝二社詣(にしゃもうで)と源頼朝三社詣(さんしゃもうで)の総称。源頼朝二社詣、三社詣はよく言われることであるが、その総称としての源頼朝詣は、当サイトの造語。現在の神奈川県と静岡県の神社で、二社詣の場合は、伊豆山神社と箱根神社、三社詣にはこれに三嶋大社が加わる。

源頼朝が創建に絡む、あるいは多くの寄進などを行い崇敬が厚かった、など、そうした由緒を持つ神社は東日本を中心に数多い。

頼朝と言えば、鶴岡八幡宮と思い浮かべることが多いが、鶴岡八幡宮は鎌倉にしっかりと落ち着いた後、源氏の氏神として崇敬されたもの。

伊豆山神社と箱根神社は、鎌倉殿(幕府という用語は当時なく、鎌倉幕府の当時の言い方)の「二所」として、崇敬された。

いずれも、頼朝が苦境の時に、その舞台だったり、その勢力が影ながら支えたなどがあったかもしれず、そうした功で、天下人となった頼朝からの恩返しに預かったものと思われる。

また、伊豆に幽閉され、伊豆からスタートし、鎌倉を本拠とした頼朝にとって、鎌倉の地盤固めなどにおいても、近隣の超大社とも言うべき三嶋大社も軽視できず、史実ととして、三嶋大社も極めて崇敬したことで知られる。

その意味では、頼朝にとって、鶴岡八幡宮の崇敬とはまた違ったものが、これら三社にあったと考えられる。

頼朝が鎌倉幕府を確立していく過程で、困難を乗り越えながら、その中でゆかりが深かった神社が、現在も「源頼朝詣」として定着している、ということであろう。

箱根神社

箱根神社 - 7月31日、九頭龍伝説が今に残る、芦ノ湖畔にある源頼朝ゆかりの古社
[説明]石橋山の戦いで敗れた頼朝を助けた
[社格]国小 - 別表
[住所]神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80-1
[電話]0460-83-7123

伊豆山神社

伊豆山神社 - 皇室の崇敬厚く、源頼朝と政子のロマンスゆかりの熱海パワースポット
[説明]北条政子との逢瀬の場、恋の聖地
[社格]式内 - 国小 - 別表
[住所]静岡県熱海市伊豆山上野地708-1
[電話]0557-80-3164

三嶋大社

三嶋大社 - もともとは伊豆諸島の神も、現在はオオヤマツミとコトシロヌシ
[説明]頼朝が特に崇敬した神社として有名
[社格]式内名神 - 伊豆国一宮総社 - 官大 - 別表 - 東海道三社
[住所]静岡県三島市大宮町2−1−5
[電話]055-975-0172

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