「武甕槌宮」と呼ばれた川崎大神、川崎の山王様、8月には川崎山王まつり
[住所]神奈川県川崎市川崎区宮本町7-7
[電話]044-222-4554

稲毛神社(いなげじんじゃ)は、神奈川県川崎市川崎区宮本町にある神社。旧称は山王権現、武甕槌神社で、現在も山王様の通称で呼ばれる。近代社格では郷社、現在は神社本庁の別表神社

参拝すれば、「健勝堅固」などとある御朱印を頂ける。オリジナルの御朱印帳がある。

山王様ではあるが、山王権現の祭祀が長く続いた名残のようで、現在、大山咋神大己貴神などが祀られているわけではなく、主祭神は武甕槌神経津主神菊理媛神伊弉諾神伊弉冉神を配祀する。

創建の年代は不詳であるが、社伝によれば、武甕槌神を祀って天皇の軍の戦勝を祈ったのに始まると伝えられる。

第12代景行天皇が東国巡行の際に、当社で賊難を避けたという。第29代欽明天皇が東征の時、新たに配祀神四神を祀り、以降長らく勅願所とされたと伝えられる。

当初は御祭神の名前から「武甕槌宮」と称していた。平安時代末期、この地を領有した河崎基家が山王権現を勧請して以降、「河崎山王社」「堀之内山王権現」などと呼ばれるようになった。

明治元年(1868年)、関東へ下降する有栖川宮熾仁親王が当社で休憩し、その際、「神仏習合に基づいた「山王」の社名は新政府の神仏分離の方針にふさわしくない」と言ったことから、社名を旧地名の武蔵国稲毛庄にちなんで「川崎大神稲毛神社」とし、明治中頃に現社号が定着した。

明治6年(1874年)、郷社に列格した。昭和16年(1941年)7月6日に日本海軍に徴傭されて特設水上機母艦となった、もとの川崎汽船の貨物船である君川丸の艦内神社に分祀した。

昭和41年(1966年)、神社本庁の別表神社に加列。

例祭は8月2日、「川崎山王まつり」と呼ばれる。2日の午後、神輿に神体を収める「古式宮座式」(神奈川県民俗文化財)が行われ、3日早朝から氏子による神輿巡幸が行われる。

境内社に、佐佐木神社(少名彦名命・宇多天皇・佐佐木四郎高綱公)、浅間神社(木花咲夜姫命)、和嶋弁財天社(市杵島姫命)、大鷲神社(日本武尊)、堀田稲荷神社(宇迦之御魂神豊受媛神)、第六天神社(於母陀流神彩珂志古泥神)、子神社がある。

堀田稲荷神社は例祭が4月第1日曜日で、稲荷講さくら祭り(さくらまつり)と呼ばれる。

その他境内には、青銅製の籔内左斗司作「天地睨みの狛犬」、樹齢1000年以上と言われる御神木大銀杏と十二支めぐり、小土呂橋遺構などがある。

兼務社に新田神社(渡田2-14-8)、八幡神社(大島3-4-8)、八幡神社(中島2-15-1)がある。

【ご利益】
人生の試練・困難に勝ち、病気に打ち勝つ力と、和の心を与える神(公式HP
稲毛神社
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稲毛神社の御朱印
君川丸 - Wikipedia