近世の怨霊・御霊信仰の好例、三つの日本一にも怨霊鎮魂の願い
[住所]愛媛県宇和島市和霊町1451
[電話]0895-22-0197

和霊神社(われいじんじゃ)は、愛媛県宇和島市和霊町にある神社。宇和島市街地の北端、鎌江城跡に鎮座する。近代社格では県社、現在は神社本庁の別表神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。オリジナルの御朱印帳がある。

宇和島藩家老・山家公頼(通称:清兵衛)を主祭神とする。公頼は伊達政宗の家臣であったが、元和元年(1615年)に政宗の長男・秀宗が宇和島に移封されるのに従い、その家老として藩政を支えた。

宇和島はそれまでの領主の悪政により疲弊していたが、公頼は租税軽減や産業振興を行い、効果を上げた。しかし、元和6年(1621年)、藩主秀宗は公頼を嫉妬する藩士による讒言を信じ、公頼とその息子らを殺害させた。いわゆる和霊騒動、山家清兵衛事件である。

公頼を慕う領民たちは、密かに城北森安の八面荒神の境内に小祠を設けて公頼一族の霊を祀った。その後、公頼殺害に関与した者が落雷・海難などにより次々と変死し、また公頼の無実も判明したため、承応2年(1653年)、秀宗は公頼を祀る神社を創建し、山頼和霊神社と称した。

享保20年(1735年)に現在地に遷座。近世の生々しい怨霊(御霊)信仰として、特筆されるべき神社である。なお、当社創建に参画した猪熊兼古は、後に香川県東かがわ市の白鳥神社の宮司家の祖となる。

大正8年(1919年)に県社に列した。昭和28年(1953年)に神社本庁の別表神社に加列された。社殿は昭和20年(1945年)に空襲で焼失されたが、昭和32年(1957年)に再建された。

例祭は7月23日・24日で、和霊大祭と呼ばれる。牛鬼の登場で知られている。毎年1月2日・3日には刀剣武術の居合いの奉納が行われる。また、宇和島市観光ガイドによれば、次の「三つの日本一」があるという。

■日本一の大鳥居…ミカゲ石づくり 昭和13年建立
ご利益:大漁祈願・武運長久・五穀豊穣・商売繁昌

■日本一の於多福面…幸せをよぶ福の神
ご利益:商売繁昌・子宝授ケ・学業成就・縁結び

■日本一の鼻高面…日本一のよい男、また、男の象徴である最高履の人
ご利益:無病息災・学業成就・縁結び

於多福はアメノウズメであり、鼻高は容易にサルタヒコを連想させる。怨霊信仰にゆかりのある神社や地域にお馴染みの二柱。怨霊鎮魂を願うにはどうしてもこの二柱が必要なようだ(参考:サルタヒコ殺人事件)。

日本一が多いことそのものが、当社御祭神への、日本においては最も効果的とも言える慰霊・鎮魂となるのは言うまでもない。

同市内に丸之内和霊神社がある他、当社の分霊を祀る神社が、四国・中国地方を中心に日本各地にある。高知市に坂本龍馬ゆかりの同名の神社がある。

【ご利益】
所願成就、子孫繁栄、家内安全など
和霊神社(宇和島市) - 近世の怨霊・御霊信仰の好例、三つの日本一にも怨霊鎮魂の願い
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和霊神社の御朱印