後白河法皇が整備した京の熊野神社三社、熊野三山同様に本宮・新宮・那智
京都三熊野 - 後白河法皇が整備した京の熊野神社三社、熊野三山同様に本宮・新宮・那智
京都三熊野(きょうとさんくまの)とは、京都府京都市に鎮座する三つの熊野神社の総称。いずれも平安末期の後白河法皇ゆかりで、平清盛なども整備に関わる。京の三熊野などとも呼ばれる。

平安後期から末期にかけて、熊野三山へ詣でる熊野詣でが興隆した。特に後白河法皇は生涯で34度も熊野御幸を行っており、熊野詣で好きで知られる。その後白河法皇といずれもゆかりが深いのが京都三熊野である。

皇室の祖神である伊勢には行かずに、なぜそこまで熊野に固執したのか、は、別稿に譲る。

一社は後白河法皇以前にすでに勧請されたものであるが、残り二社はいずれも後白河法皇自らによる勧請。それらに、熊野三山と同様、本宮、新宮(速玉)、那智を擬し、格別に崇敬した。

その後の歴代天皇や室町幕府も尊崇し、三社とも一時は巨大な神域を有す、豪壮な神社となったが、いずれも応仁の乱で荒廃する。復興は江戸初期から前期にかけて。

「熊野」の中でも、この三社はいずれも特にイザナミの強いイメージがある。そのため、女性に優しい、縁結び、安産、健康などのご利益が多くなっているのが特徴。

いずれも参拝すれば、御朱印を頂ける。なお、この三社はいずれも京都十六社朱印めぐりに含まれている。

京の熊野本宮 新熊野神社

新熊野神社 - 三十三間堂と並ぶ後白河院の鎮守社、京の熊野古道がある「能楽発祥の地」
[説明]三十三間堂と並ぶ後白河院の鎮守社
[利益]健康長寿、腹の守護、安産
[住所]京都市東山区今熊野椥ノ森町42
[電話]075-561-4892

京の熊野新宮 熊野神社

熊野神社(京都市左京区) - 平安初期の創建、聖護院の守護神、節分は「火の用心のお札」
[説明]平安初期の創建、火の用心のお札
[利益]縁結び、安産、病気平癒、鎮火
[住所]京都市左京区聖護院山王町43
[電話]075-771-4054

京の熊野那智 熊野若王子神社

熊野若王子神社 - 熊野御幸好きの後白河法皇が勧請した京都三熊野の一社、桜や紅葉の名所
[説明]後白河法皇の熊野御幸の起点
[利益]縁結び、厄祓い、リフレッシュ
[住所]京都市左京区若王子町2
[電話]075-771-7420

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