主祭神は大己貴命という生田裔神八社でも特異な一社、式内の古社
七宮神社(兵庫県神戸市兵庫区七宮町2丁目3-21)
[住所]兵庫県神戸市兵庫区七宮町2-3-21
[電話]078-671-3338

七宮神社(神戸市)(しちのみやじんじゃ)は、兵庫県神戸市兵庫区七宮町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 摂津国 八部郡「汶売神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格は県社

生田神社の八柱の裔神を祀った一宮から八宮までの神社、生田裔神八社の中の七柱目で、主祭神は大己貴命

当社は周辺の「七宮」という地名の由来にもなっている。大国主命、大物主神、葦原醜男、八千矛神、大国玉神、顧国王神の七つの御名を称えたので、現社号となったという。

他に、大日霊貴命天児屋根命を祀る。

神功皇后が三韓征伐凱旋の時、大国主神を山の尾の波打ち際に奉斎。また、会下山方面の山麓に集落を作っていた時代に、北風家が祀った神が兵庫に移ったともいわれる。

応保元年(1161年)、経が島築造で難航した平清盛は、家臣阿波民部重能の進言を受け、社殿を造営。以後平家一族の崇敬が篤かった。

天正10年(1583年)1月19日、正親町天皇より七宮大明神の勅額及び三種の神宝の絵画を下賜される。慶長7年(1602年)8月、片桐且元・大久保長安が社殿造営の用材・太刀などを奉納。

享保20年(1735年)には社前に繁華街を成し、各地の船舶業者が難を避けて当社に祈願した。

元禄5年(1692年)10月の指出帳に「七ノ官大明神除地、真言宗高野山学侶方蓼上普門院末寺、神宮寺社僧 眞栄」とあり、維新まで真言宗の神宮寺の社僧がいた。

寛政11年(1799年)、西出町に住居していた廻船業を営む高田屋嘉兵衛は幕府の命で巨船を造り、国後・択捉に向うに先だち、模型船3隻を献納して海上安全を祈願した。

明治6年(1873年)6月に村社に、明治8年(1975年)2月に郷社となる。明治10年(1877年)5月には県社に昇格。

大正11年(1922年)、境内を改修。昭和3年(1928年)社務所を改築。昭和20年(1945年)の神戸大空襲により、宝物などの全部を焼失。

式内社との指摘は『白藤家記録』による。式内社「汶売神社」の論社は、他に灘区岩屋中町の敏馬神社がある。

神功皇后ゆかりだが、御祭神は生田神社御祭神とは直接の関係はなく、生田裔神八社の中でも特異な一社。長田神社の末社だったのではないかとの指摘もある。

神戸市では市バスに乗っての生田裔神八社の八社巡りを勧めている。市バスとして、オリジナルの御朱印帳を用意している。2月の節分の際には景品もあるという。詳細はこちらから。

【ご利益】
開運、厄除け、病気平癒、開発、縁結び
七宮神社 兵庫県神戸市兵庫区七宮町
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生田裔神八社
一宮神社(中央区山本通) 御祭神:田心姫命
二宮神社(中央区二宮町) 御祭神:天忍穂耳尊 ・応神天皇
三宮神社(中央区三宮町) 御祭神:湍津姫命
四宮神社(中央区中山手通) 御祭神:市杵島姫命
五宮神社(兵庫区五宮町) 御祭神:天穂日命
六宮神社(中央区楠町) 御祭神:天津彦根命・応神天皇
・七宮神社(兵庫区七宮町) 御祭神:大己貴尊・天児屋根命
八宮神社(中央区楠町) 御祭神:熊野杼樟日命・素盞嗚尊
七宮神社(神戸市)の御朱印