左遷途次に旅情を慰めてくれた地を菅原道真が「福島」と名付けた地に鎮座
[住所]大阪府大阪市福島区福島2-8-1
[電話]06-6451-5907

福島天満宮(ふくしまてんまんぐう)は、大阪府大阪市福島区福島にある神社。俗に「福島 上の天神」とも。主祭神は菅原道真で、菅公聖蹟二十五拝の第12番目。

社伝によれば、昌泰4年(901年)に道真が、藤原時平により九州大宰府へ配転させられた際、当地の里人である徳次郎が旅情を慰めたことをいたく喜び、餓飢島と呼ばれていたこの辺りを福島と名づけたという。

延喜7年(907年)11月15日、道真が大宰府で失意のうちに死亡(903年)したのを聞いたこの地の里人らが、小祠を建てたのが起源とされる。京の北野天満宮や、大阪天満宮よりも40年ほど先んじた創祀とされる。

一条天皇の正暦4年(993年)、勅使散位為理が筑紫に赴く際、風待ちの暇に当宮の御祭神を聞き及び、御酒を神前に献じ御拝したところ、神霊が感応して尊顔に紅が顕れたという。

そのため、「神酒天神」とも称し崇められた。

源平時代の寿永年間(1182年-1183年)、平氏追討の源義経がこの島に陣を張って、いわゆる逆櫓論議が行われたが、現在も逆櫓の松「逆櫓之松跡」が当宮の近くに残る。

逆櫓社の異名があるのは、朝日神明宮(現 朝日神明社)。

福島には三天神あり、上の天神、中の天神、下の天神と言った。上の天神と称された当天満宮上之社は、太平洋戦争の戦災で社殿を焼失した天満宮中之社(中の天神)を戦後に合祀して、現社号に改称。

中の天神跡地(堂島大橋北詰・厚生年金病院正門南側。 福島区福島4-1)は、現在も当宮の行宮として飛地境内地となっている。下の天神は天神社(福島区玉川1-4-5)。

相殿神は、大国主命(おおくにぬしのみこと。大黒さま)、事代主命(ことしとぬしのみこと。恵比寿さま)、少彦名命(すくなひこのみこと。医薬の神)。大国主命と事代主命は創建の翌延喜8年の合祀。

境内摂社に吉高稲荷神社(よしたかいなり)がある。御祭神は宇賀御魂大神(うかのみたまのおおかみ)で、例祭日は4月二の午の日。農作物始め山上一般を守護し、所謂事業繁栄の神という。

境内末社に、野見宿祢神社(野見宿祢公。主祭神の祖神で、相撲の神)、勇神社(久々能貴命)、住吉神社(住吉四柱大神<住吉三神神功皇后>)、安広神社、事平神社(大物主命)、林神社(戯曲『天下茶屋仇討』で名高い林伊織命を祀る。元の中の天神末社)がある。

境内には菅原道真公御神忌千五十年祭の記念事業の一つとして、昭和27年(1952年)5月1日に開園した福島幼稚園がある。

例大祭は10月21日で秋祭。夏祭が7月24・25日に行われるが、天神祭りとして親しまれている。

【ご利益】
所願成就、学問・学業成就(公式HP
福島天満宮 - 左遷途次に旅情を慰めてくれた地を菅原道真が「福島」と名付けた地に鎮座
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