菅原道真“東風吹かば”「飛梅の地」、本殿は三間社流造・下鴨神社の旧殿
[住所]京都府京都市下京区仏光寺通新町西入菅大臣町187-1
[電話]075-343-2968

菅大臣神社(かんだいじん じんじゃ)は、京都府京都市下京区にある神社。近代社格では府社。正式名称は「菅大臣社」(かんだいじんのやしろ)。通称は菅大臣天満宮。菅公聖蹟二十五拝の第3番。参拝すれば、御朱印を頂ける。

社地は今から約1000年前、菅原道真の紅・白梅殿という邸宅や、菅家廊下(かんけろうか)と称する学問所の跡で、また菅公生誕の地と伝えられ、境内には産湯の井戸(天満宮誕浴の井)が保存されている。

仏光寺通を中心に南北二町、東西一町が当時の邸宅で、菅公が、大宰府へ左遷に当り、
東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ
と詠んだ「飛梅の地」と伝えられる。

神社は道真公の薨去の後、間もなく創建されたが、度々兵火にさらされ、鎌倉期には南北両社に分かれ、当社を天神御所、北社を紅梅殿社(現 紅梅殿神社、北菅大臣神社)と呼んだ。

応仁の乱後、慶長19年(1614年)に菅家ゆかりの曼殊院宮良恕法親王(まんしゅいんのみやりょうじょほうしんのう)により再興され、今日に至っている。

この間、天明の大火(1788年)、元治の兵乱(1864年)で再度焼失するが、現本殿は、天保6年(1835年)造立の三間社流造という賀茂御祖神社(下鴨神社)の旧殿を、明治2年(1869年)に移築し、その後幣殿を建立して、いわゆる八棟造をなしている。

御祭神は道真の他、尼神(あまがみ)、大己貴命

また、近世の京都で盛んになった天神信仰により、徐々に構成されていったと思われる、洛陽天満宮二十五社順拝の一社でもある。

洛陽七天神 - 北野天満宮所蔵『記録』(1699年)
洛陽順参二十五ケ所 - 『都すゞめ案内者』(1708年ごろ)
洛陽二十五社順拝 - 北野天満宮所蔵『日記』(1823年)

以上のいずれにも記載されており、北野天満宮などとともに、近世京都の天神信仰の中心地になっていたとみられる。

【ご利益】
所願成就、学業成就、縁結び
菅大臣神社 - 菅原道真“東風吹かば”「飛梅の地」、本殿は三間社流造・下鴨神社の旧殿
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菅大臣神社の御朱印