水の神、日本武尊の子の伝承が残る、犬上川の滝と紅葉の名所
大滝神社(滋賀県犬上郡多賀町富之尾1585)
[住所]滋賀県犬上郡多賀町富之尾1585
[電話]0749-49-0004

大滝神社(おおたきじんじゃ、大瀧神社)は、滋賀県犬上郡多賀町富之尾にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「川桁神社(近江国・神崎郡)」に比定される式内社(小社)。御祭神は高龗神闇龗神。代表的な水の神。

多賀駅より胡宮神社を過ぎて約4キロ、犬上川の清流に面して当社が鎮座する。俗称「滝の宮」として知られ、犬上川がここで約10メートルの落差をもって流れ落ちる。

滝の周囲は奇岩、怪石による景勝の地となっている。特に秋の紅葉(11月上旬から下旬)とのコントラストには定評がある。紅葉の名所

古来、多賀大社の末社、あるいは奥宮として考えられてきたようである。御祭神は京都の貴船神社と同様、湿雨を司り、水脈を主宰し、農作物の生茂繁植の道を補助する神。例祭日は5月5日。

旧大滝村の総鎮守で、犬上川流域の水利を司る神として広く崇敬されてきた。創建は不詳だが、平安時代前期の大同2年(807年)、坂上田村麻呂の願いで創建されたものとされる。

江戸時代前期の寛永15年(1638年)、三代将軍徳川家光の命により、多賀大社、胡宮神社とともに社殿が修復された。

その本殿は一間社流造檜皮葺で、象頭形の木鼻、花鳥を刻した蟇股や欄間などに江戸初期の様式手法をよく伝えており、昭和48年(1972年)に県の有形文化財に指定され、昭和54年(1978年)、屋根の葺替及び部分修理がなされた。

境内には犬胴松がある。今は枯れ果てその面影を残すのみだが、上流に、犬上ダムが建設されるまでは、「大瀧」の名に恥じない堂々たる瀑布であった旧跡「大蛇ヶ淵」とも関連する、興味深い謂れがある。

その昔、犬上・式部二族と言われ、日本武尊の子である稲依別王命は、日頃より猟を好み、猟犬小石丸を引き連れ山間を徘徊していた。

たまたまこの渓谷の淵に往来の人々に危害を加える大蛇がいることを聞き、退治せんと愛犬を伴い渓谷を歩いた。

七日七夜が過ぎ、命の仮眠中に危急を知った小石丸が吠えたてたため、命は怒り、腰の剣で一刀のもとに愛犬の首をはねてしまった。

首は岩影より命に襲いかかろうとする大蛇の喉にしっかり咬みつき、大蛇は淵に落ち悶死した。命は大いに驚き、この愛犬の忠死に深く感銘し、祠を建てこれを祀った。これ犬咬明神である。

また、忠犬の霊を犬胴塚に葬り、そこに松を植えた。それが犬胴松である。現在は堂宇が建立され、慰霊している。境内社で、犬上神社(稲依別王命)の由緒ともリンクする。

【ご利益】
水の神、農作物の生茂繁植、リフレッシュ、病気平癒など
大滝神社(多賀町) - 水の神、ヤマトタケルの子の伝承残る、犬上川の滝と紅葉の名所
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