「ひさいず」だが「クイズ神社」の一つ、南洋神社の遥拝所も
[住所]埼玉県越谷市越ヶ谷1700
[電話]048-962-7136

久伊豆神社(ひさいずじんじゃ)は、埼玉県越谷市にある神社。近代社格では郷社。越谷の総鎮守とされる。参拝すれば、御朱印を頂ける。

宮内庁越谷鴨場と共に市の「環境保全地域」に指定されている。当社のほか、越谷市内には7社の同名神社が鎮座している。

創建は平安時代中期とも、鎌倉時代ともされている。神紋は立葵。これは、近くに徳川将軍家が鷹狩などを行う越ヶ谷御殿があったことから、葵紋の使用が特別に許可されたものとされている。

境内には、国学者・平田篤胤の仮寓跡とされる松声庵がある。境内の藤は県指定の天然記念物となっている。例祭は9月28日。隔年に一度、神輿の渡御がある。

当社は、大国主命(大国様)、言代主命(恵美須様)の二柱を主祭神とし、高照姫命(たかてるひめのみこと)、溝咋姫命(みぞくいひめのみこと)、天穂日命(あめのほひのみこと)の五柱を奉斎している。

溝咋姫命は、玉櫛媛(たまくしひめ)の別名であり、勢夜陀多良比売(せやだたらひめ)と同一。『古事記』では、大国主命と同一視される大物主命と結婚して、後に初代神武天皇の皇后となる伊須気余理比売をもうける。

同名の神社は、埼玉県内の元荒川流域を中心としている。御祭神が大己貴命(大国主命)を主祭神としていることに共通項がある。有名なのに岩槻久伊豆神社がある。

久伊豆神社の分布範囲は、平安時代末期の武士団である武蔵七党の野与党・私市党の勢力範囲とほぼ一致している。加須市の玉敷神社は、かつて「久伊豆明神」と称しており、久伊豆神社の総本社とされている。

当社本殿の裏手には第二次世界大戦中、パラオ共和国コロール島に創建され、日本人入植者などの信仰を集めた南洋神社をしのぶ「旧官幣大社南洋神社鎮座跡地遥拝殿」が建立された。

当社の本宗である伊勢の神宮(伊勢神宮)の南洋における分社であったことと、土屋義彦埼玉県知事(1992年-2003年在任)が遺骨収集団団長としてパラオを訪問していて交流が深かったことから建立が決まった。

2004年4月11日の竣工奉祝祭にはパラオのトミー・レメンゲサウ大統領も出席した。

名前が「くいず」とも読めることから「クイズ神社」とも呼ばれ、さいたま市岩槻区の久伊豆神社が「史上最大! 第11回アメリカ横断ウルトラクイズ」(1987年)の国内第二次予選会場として選ばれた。

その影響で「久伊豆神社」としての知名度が高まり、当社にも近年クイズ番組での優勝祈願に訪れる者も増えている。正月三が日の初詣客が多いことでも知られる。

【ご利益】
方災除け・八方除けの御神徳(公式HP
久伊豆神社(越谷市) - 「ひさいず」だが「クイズ神社」の一つ、南洋神社の遥拝所も
【関連記事】
神社の創建年代 - 神代から、神武・神功・継体、そして昭和期まで、主な神社を順に並べた
[日本全国]初詣で人気の神社、その人出は? 参拝者数ランキング | 埼玉県 | オオクニヌシ
埼玉県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、埼玉県に鎮座している神社の一覧
久伊豆神社の御朱印