百舌鳥古市
世界遺産候補に向けた国内推薦の座を先月逃した「百舌鳥・古市古墳群」について、大阪府の堺、羽曳野、藤井寺の3市議会合同研修会が2015年8月10日、堺市役所で開かれました。各市議計約80人が古墳群の価値と魅力を再確認し、「2016年こそは必ず国内推薦を」と決意を新たにしたと言います。産経新聞が報じています。画像は「鳥になって…」百舌鳥・古市古墳群を見た際の動画より(出典:堺市)。

堺市の新キャラ・ハニワ課長も残念無念、そのfacebookページへの投稿も話題になりましたが、2015年の国内推薦は「宗像・沖ノ島と関連遺産群」となりました。

確かに現在進行形の祭祀が行われている陵墓という性質上、大々的な観光地化に慎重な姿勢もあるかもしれませんが、前方後円墳という日本にしかない陵墓形態は、世界遺産としてふさわしいのは間違いありません。

むしろ、なぜ当時の日本に、日本にしかない形態の陵墓ができたのか、そこが問題になり、解明されなければならないと思いますし、世界遺産登録はその意味でも意義があることだと思います。本サイトの試論はこちらから。

産経新聞によれば、堺市は、2016年の国内推薦は「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」(新潟県)と事実上の一騎打ちになる可能性が高いとみていると言います。

「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」もあきらめたわけではなく、改めての登録を誓うとの報道も見えますし、新たな候補も現れないとは限りません。

国内推薦を通れば、世界遺産登録が100%となっている昨今、すでに、2016年の国内推薦に向けた動きが活発化しています。

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