市長が折れた! 高尾山古墳の破壊を白紙撤回、国の史跡もあり得ます - 静岡県沼津市
道路建設で取り壊される予定だった静岡県沼津市の高尾山古墳(辻畑古墳、同市東熊堂(くまんどう)、前方後方墳、古墳時代前期の3世紀半ば=卑弥呼と同時代)について、同市の栗原裕康市長は2015年8月6日の記者会見で「方針を白紙撤回する」と表明しました。破壊予算5100万円は議会で承認はされていましたが、市長判断で古墳の存続が決定です!

市長は方針転換の理由について「報道と会長声明をきっかけに、全国から想定をはるかに上回る意見を頂いた。反省したい」と述べたと言います。

最初は全く聞く耳を持たなかった市長でしたが、潔い決断です。多くの方々の活動の賜物です。スゴイ!

現状保存と道路建設を両立する具体策は、有識者でつくる協議会を9月に設置し、検討すると言います。

日本考古学協会の篠原和大理事は「邪馬台国の時代の古墳。将来にわたり、歴史を正しく理解する上で現状保存は欠かせない。歓迎したい」としているようです。

全くその通りで、もし、何らかの形で古墳が保存されれば、国の史跡としての指定もあり得るものであり、早期道路建設派からの反発は強くなると思いますが、地元の方々の宝です、何とかしましょう! 今後の展開も見逃せません。

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