鳥取県最古の平安時代の絵馬など古代祭祀に関わる遺物が検出、現地説明会へ - 大桷遺跡
鳥取県鳥取市大桷(だいかく)の集落遺跡「大桷遺跡」で、鳥取県最古となる平安時代の絵馬など古代祭祀に関わる遺物が多数見つかりました。鳥取県教育文化財団は2015年8月8日、現地説明会を行う予定です。画像は鳥取県教育文化財団による今回の現地説明会資料より(出典:鳥取県教育文化財団)。

今回の調査では、奈良時代から平安時代にかけての掘立柱建物跡が、建て替えの可能性があるものを含めて8棟以上検出されました。

これらは古代の役所または有力者の居宅に関連するものと考えられます。この掘立柱建物群のすぐ西側を流れる流路から、斎串(いぐし)や人形(ひとがた)、土馬(どば)、絵馬(えま)など祭祀関連遺物とともに牛馬の骨が出土しており、奈良時代から平安時代前期(8~10世紀頃)にかけて、これらを用いた祭祀行為が行われていたことがわかりました。

絵馬は、平安時代のもので、縦5.2センチメートル、横25.0センチメートル、厚さ0.6センチメートルの長方形の板に流麗な筆致で馬が描かれたものであり、鳥取県最古の事例。古代因幡でも絵馬を用いた祭祀が行われていたことがわかる貴重な発見といえます。

現地説明会は8月8日土曜日、午前10時から11時30分まで。大桷遺跡発掘調査現場(鳥取市大桷地内)にて。お問い合わせは、鳥取県教育文化財団調査室まで、電話0857-51-7553。