「宗像・沖ノ島と関連遺産群」
国連教育科学文化機関(ユネスコ)に平成29年(2017年)の世界文化遺産登録を推薦する候補として「宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡)が有力になっていることが2015年7月19日、関係者への取材で分かったと言います。文化審議会が7月28日にも世界文化遺産特別委員会を開き、4件ある選考対象から選定します。産経新聞が報じています。画像の出典は、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」の公式サイト

いくら大手メディアでも、どのように知り得たのか、本当に「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が有力なのか。

これで、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が選出されなかったとしても、産経新聞はたいして責任をとるわけでもなく、情報だけが独り歩きした、と言うだけで、忘れ去られてしまいます。メディアの影響力と責任、改めて考えさせられます。

こうしたセンシティブな情報は軽々に流出されるものではないはずですが、流れてしまった以上は仕方ありません。

メディアによくあるように、一部関係者に取材して、その関係者の一押しと言うだけだった、と言うだけのことかもしれないし、まだ決定ではないでしょう。
世界遺産候補
ところで、国内選考はともかく、世界遺産の審議となると、韓国の妨害が記憶に残っている方が多いかと思います。残念ながらトラウマになる可能性があります。

2016年度候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」に対しても、韓国国内世論レベルとはいえ、韓国はとやかく言ってきそうな気配がある、と一部メディアでは報じられています。

一部には今回の候補の一つ「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」が問題、との声もすでに上がっています。

ほっといてくれないかな、というのが日本国民の圧倒的多数の願いではないでしょうか。

そうはいかないのが宗教的妄執なのではありますが。

「宗像・沖ノ島と関連遺産群」にしても、半島とかなり密接に結びついているものではあります。

純粋に、日本は朝鮮半島と密に連携を持っていた当時の中で、その航海の途上にある沖ノ島が信仰の対象となり、その祭祀が数百年続き、実際としても、日本の信仰の重要な要素を形成しているわけで、そうした意味で世界遺産にふさわしい、と理解されるならばまだしも、現実的に、このあたりに全く関係ない現代の韓国が茶々を入れる可能性は否定はできません。

産経新聞も選考対象と報じている「百舌鳥・古市古墳群」も、その代表的な古墳の被葬者とされる第十五代応神天皇、第十六代仁徳天皇の頃は、『古事記』にも描かれているように、半島との交流が最も活発だった頃、という意味では要注意です。

さすがに、日本の完全オリジナルで、半島にも輸出していた前方後円墳という墓制主体の「百舌鳥・古市古墳群」にクレームをつける真似は、韓国とは言え難しいとは思いますが、注意してしすぎることはありません。

韓国と全く関わりないのが、今回の候補の一つ「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」(北海道など4道県)です。現代日本人にもあまり馴染みがなくなってしまっていますが、確実に今の日本の原点である縄文文化。これこそ、むしろ今回の国内候補にはふさわしく、日本の原点追求のためにも良いのかもしれません。

それにしても、報道過熱と言うか、決まる前にこのような情報が流れると、それはそれで悪影響も大きく、残念ではあります。

どちらにしろ、7月28日、注目です。結果はこちらより。

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