天王山山頂付近に鎮座する、明治に復興した式内名神大社
[住所]京都府乙訓郡大山崎町大山崎天王46
[電話]075-956-0218 - 離宮八幡宮

自玉手祭来酒解神社(たまでよりまつりきたるさかとけじんじゃ、自玉手祭來酒解神社)は、京都府乙訓郡大山崎町、天王山山頂付近にある神社。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 乙訓郡「自玉手祭来酒解神社」に比定される式内社(名神大社、月次・新嘗)。近代社格では郷社。

単に酒解神社(さかときじんじゃ、とも)とも。大山祇神を主祭神とし、素盞嗚尊を相殿に祀る。元々の祭神は山崎神・酒解神で、橘氏の先祖神であるとも。

京都市の梅宮大社とも関連するか。素盞嗚尊は、旧天神八王子社の御祭神・牛頭天王を、神仏分離にともない改めたもの。たまたまだが、義理の父子。

創建の由緒は不詳であるが、養老元年(717年)建立の棟札が確認されている。旧名を山埼杜といい、現在の離宮八幡宮の地に祀られていた。

『延喜式』神名帳では、「元名二山埼社一」とあり、官幣名神大社に列し、月次、新嘗の幣帛に預ると記されており、かなり重視されていた。

その後、当社の祭祀は途絶え、明治時代まで所在がわからなくなっていた。現在は、天王山の頂上近くに中世ごろよりあった天神八王子神(牛頭天王)を祀る山崎天王社の鎮座地。

天王山は元は山崎山と呼んでいたが、当社にちなんで天王山と呼ばれるようになった。周囲には山崎の合戦跡がある。

明治10年(1877年)6月、山崎天王社が式内社「自玉手祭来酒解神社」であるとされ、現社号に改称した。現在の御祭神はその時に定められた。

神輿庫(鎌倉時代建立の板倉)は国の重要文化財に指定されている。

例祭は5月3日-5月5日。神輿の巡行は隔年の5月5日。年越祭が12月31日に斎行される。神輿(2基)は、室町時代以前の作とされる。

なお、当社は1月に行われる近隣21社からなる乙訓鎮座神社巡りの一社である。

【ご利益】
酒造、厄除け
自玉手祭来酒解神社 - 天王山山頂付近に鎮座する、明治に復興した式内名神大社
【ご利益】
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