式内・名神大社の論社、賀茂氏の祖である火雷神を祀る井ノ内の産土神
角宮神社(京都府長岡京市)
[住所]京都府長岡京市井ノ内南内畑35
[電話]-

角宮神社(すみのみやじんじゃ)は、京都府長岡京市にある神社。現在は長岡天満宮の兼務神社である。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 乙訓郡「乙訓坐火雷神社」に比定される式内社(名神大社、月次・新嘗)の論社。近代社格では村社。

火雷神(ほのいかづちのかみ)を主祭神とし、玉依姫命、建角身命、活目入彦五十狹茅尊、春日神を配祀する。

式内社「乙訓坐火雷神社」及びその御祭神である乙訓坐火雷神については、『山城国風土記』の賀茂神社縁起に下記のようにある。

賀茂建角身命の子の玉依姫命が、火雷神が化身した丹塗矢によって懐妊し、賀茂別雷命が生まれた。

賀茂建角身命と玉依姫命は賀茂御祖神社(下鴨神社)の、賀茂別雷命は賀茂別雷神社(上賀茂神社)の御祭神である。また、京都市伏見区の久我神社にも関連伝承が残されている。

国史の初見は『続日本紀』大宝2年(702年)7月8日条で、その後も祈雨の神としてたびたび朝廷からの奉幣があった。

神名帳の他に、『延喜式』巻3「臨時祭」祈雨神祭条に「乙訓社一座」とあり、祈雨神祭85座に含まれる。

承久3年(1221年)の承久の乱で焼失し、長らく復興されないままになっていた。文明16年(1484年)、現在地に再興され、井ノ内の産土神とされた。明治6年(1873年)に村社に列格。

式内社「乙訓坐火雷神社」の論社は他に、向日神社(向日市)に合祀された「火雷神社」がある。

なお、当社は1月に行われる近隣21社からなる乙訓鎮座神社巡りの一社である。

【ご利益】
元は火の神、あるいは賀茂氏の祖。近年は産土神。家内安全、厄除け、開運
角宮神社 - 式内・名神大社の論社、賀茂氏の祖である火雷神を祀る井ノ内の産土神
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