生玉夏祭(いくたまなつまつり)とは、毎年7月11日-12日に大阪府大阪市の生國魂神社で行われる、大阪三大夏祭り大阪天満宮天神祭住吉大社住吉祭)の一つにも挙げられる祭り。「いくたま夏祭」とも。

平安時代に始まったと伝えられ、昭和初期に最盛期を迎えた。「川の天神」(大阪天満宮の天神祭)に対して「陸のいくたま」と呼ばれ、往時には、約2000人近い渡御列が、生國魂神社の元宮である大坂城の手前まで巡行した。

しかし昭和20年の空襲で氏地が焼け野原になると、御鳳輦を始め道具類を失い、長い歴史を誇った祭も中断。その後、地域住民が中心となり、一から再興し、地域の祭として、その伝統を再び受け継ぎ、現在に至る。

2014年、昭和20年以来となる70年ぶりの渡御列が復活。祭は11日の「宵宮」、12日の「本宮」の2日間にわたって行なわれるが、最大の見どころは「枕太鼓」「獅子舞」「金銀神輿」の「おねり」。

前後左右に太鼓台が揺さぶられる中、願人と呼ばれる男衆が激しく太鼓を打ち鳴らす枕太鼓、子どもとは思えない見事な所作で舞われる獅子舞、そして美しく飾られた神輿が境内を走り回る金銀神輿。
生玉夏祭とは? - 大阪の夏の風物詩、大阪三大夏祭りの一つ、70年ぶりに渡御列が復活
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