元伊勢「甲可日雲宮」伝承地、ニニギの青龍伝説とサルタヒコの御田植祭
[住所]滋賀県甲賀市甲南町池田55-1
[電話]0748-86-5878

檜尾神社(ひのおじんじゃ、桧尾神社)は、滋賀県甲賀市にある神社。

天照大神を奉斎した倭姫命が4年間滞在した、『日本書紀』に「近江国」、『倭姫命世記』に「甲可日雲宮」とある元伊勢の伝承地の一つ。

伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の元宮の可能性がある。

主祭神は天津彦彦火瓊瓊杵尊伊邪那美尊素戔嗚尊蛭子命猿田彦命応神天皇菅原道真公を配祀する。

社伝によれば、昔当地が滝池であった時、主祭神が青竜となって雲中に現れ、ある時、滝池の辺に炎気の尾を垂れたことにより、同神を祀って火尾社と名付けた。

しかし火災が多く発生したため、現社号の檜尾に改めたところ、火災は治まったという。

社殿は、南北朝時代の応安2年(1369年)に藤原頼康らにより再建、戦国時代の大永5年(1525年)には池田新治郎らにより屋根替えが行われた。

また、安土桃山時代の天正8年(1580)に池田信輝らにより改装され、江戸時代中期の宝永3年(1706)に再建されたものが現本殿。

春の例大祭では、猿田彦命の古式に則った、御田植祭が行われる。天狗の姿をした猿田彦命と翁面をかぶった男性、田植えの子どもが登場し、田起こしから田植え、豊作の祈りなどがシンプルな所作で演じられる。

当社文書には、「明徳3年(1392年)4月初申日御札行幸行列次第」があり、祭礼行列順と共に、獅子舞、猿彦、猿楽などあったという。

7月7日には祇園祭が斎行され、花奪いなどが行われる。

なお、元伊勢「甲可日雲宮」の候補地は多く、その他に、甲賀市に土山町頓宮の甲可日雲、土山町鮎河の三上六所神社に合祀された大神宮社、土山町大河原の若宮神社境内社である皇大神宮、信楽町多羅尾の高宮神社、信楽町牧の日雲神社、水口町神明の日雲宮、水口町東林口の五十鈴神社、水口町高山の笠山神社、水口町北内貴の川田神社、土山町頓宮の川田神社、土山町北土山の田村神社と、湖南市に三雲の上乗寺境内社である神明宮、夏見の神明神社がある。

【ご利益】
農耕、五穀豊穣、魔除け、交通安全
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