オオクニヌシや平将門などを祀る江戸総鎮守「神田明神」
[住所]東京都千代田区外神田2-16-2
[電話]03-3254-0753

神田神社(かんだじんじゃ)は、東京都千代田区にある神社。江戸総鎮守「神田明神」(かんだみょうじん)の通称の方が有名。

江戸名所図会』に記載があり、準勅祭社に指定され、近代社格では府社、現在は東京十社の一社。新・東京五社の一社。神社本庁の別表神社

御祭神は一ノ宮に大己貴命(当社では「だいこく様」)、二ノ宮に少彦名命(同じく「えびす様」)、三ノ宮に平将門命(同じく「まさかど様」)の三柱。

社伝によれば、奈良時代の天平2年(730年)、武蔵国豊島郡芝崎村に入植した出雲系の氏族が、大己貴命を祖神として祀ったのに始まる。

神田はもと伊勢の神宮の御田(おみた=神田)があった土地で、神田の鎮めのために創建され、神田ノ宮と称した。

承平5年(935年)に乱を起こして敗死した平将門の首が京から持ち去られ、当社の近くに葬られた。いわゆる平将門の首塚。将門の首塚は東国(関東地方)の平氏武将の崇敬を受けた。

鎌倉時代の嘉元年間(1303年-1307年)に疫病が流行し、これが将門の祟りであるとして供養が行われ、延慶2年(1309年)に当社の相殿神とされた。

現在では、平将門に祈願すると勝負に勝つといわれる。

江戸時代、江戸城増築に伴い慶長8年に神田台へ、さらに元和2年に現在地へ遷座、以後江戸総鎮守として尊崇された。

神田祭江戸三大祭日本三大祭の一つ。山車は将軍上覧のために江戸城中に入ったので、「天下祭」と言われた。

当時は山車が中心だったが、明治に入ると電線の普及などにより山車の数は大幅に減少した。「神田囃子」は都の無形民俗文化財に指定されている。

神田祭が奇数年に行われるのに対して、偶数年に行われるのが、日枝神社の大祭、通称・山王祭で、二つの祭りを併せて天下の奇祭とも呼ばれる。江戸三大祭は、この二つに富岡八幡宮深川祭

江戸初期に豪華な桃山風社殿が、天明2年(1782年)には権現造の社殿が造営されたが、大正12年(1923年)の関東大震災で焼失した。

その後、当時では珍しい鉄骨鉄筋コンクリート構造で権現造を模して再建されたことから、昭和20年(1945年)の東京大空襲では、境内に焼夷弾が落ちたにもかかわらず本殿・拝殿などは焼失を免れた。

同じ御祭神ということで、島根県の出雲大社と友好関係があり、出雲大社教の初代管長である千家尊福が、東京及び東日本の御神徳宣布のため、明治11年(1878年)1月11日、東京出張所を設立した時に協力した。今の出雲大社東京分祠である。

江戸時代には神田明神と名乗り、周辺の町名にも神田明神を冠したものが多くあったが、明治に入って神社が国家の管理下になると、明神号が廃された。

明治元年(1868年)、准勅祭社に指定され、その後、府社に列し、明治5年(1872年)、現社号に改称した。

明治7年(1874年)、明治天皇が行幸するにあたって、天皇が参拝する神社に逆臣である平将門が祀られているのはあるまじきこととされた。

その時、平将門が御祭神から外され、代わりに少彦名命が茨城県の大洗磯前神社から勧請された。ただし、日本の信仰原理からいえば極めておかしな論理であり、強い宗教「朱子学」の悪影響がみられる。

平将門神霊は境内摂社に遷されたが、戦後、昭和59年(1984年)になって本社御祭神に復帰。

明治期の准勅祭社の制度は創設後まもなく途絶えたが、それがもととなって成立した現在の東京十社の一社に、当社も連ねる。

野村胡堂の代表作「銭形平次捕物控」の主人公・銭形平次が当神田明神下の長屋に住居を構えていたという設定から、敷地内の本殿右手横に「銭形平次の碑」がある。銭形平次は架空の人物である。

神田明神を崇敬する者は成田山新勝寺を参拝してはいけないというタブーが伝えられている。

これは朝廷に対して叛乱を起した将門を討伐するため、僧・寛朝を神護寺護摩堂の空海作といわれる不動明王像と供に現在の成田山新勝寺へ使わせ、乱の鎮圧のため動護摩の儀式を行わせた、すなわち、新勝寺参拝は将門を苦しめることとなるため。

なお、同じく将門を御祭神とする築土神社にも同様の言い伝えがあり、成田山へ参詣するならば、道中に必ず災いが起こるとされた。

ラブライブ!  ~国立音ノ木坂学院案内~ [Blu-ray]江戸時代の当社への崇敬や、成田詣での興隆を考えれば、江戸の多くの人々が成田詣でができない、となってしまうため、真偽のほどは定かではないものの、当社が日本の根幹である御霊信仰を考える上でも、極めて重要な神社であることは間違いない。

加門七海『平将門は神になれたか』(文庫版は『平将門魔方陣』)において、江戸における平将門ゆかりの神社が、一種の魔方陣として配置されているとの指摘があるが、当社は、その中で北斗七星の柄杓の器から柄に移る部分を構成するメグレスに相当するとされる。

漫画やアニメなど『ラブライブ!』シリーズでも登場することで知られている(アニメ聖地の神社)。

【ご利益】
縁結び、商売繁昌、除災厄除など(公式HP
神田神社(千代田区) - オオクニヌシや平将門などを祀る江戸総鎮守「神田明神」
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